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福島県

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おいしいもの探訪【福島県】

日本のおいしいものを紹介する旅。
今回は福島県から。
その町から生まれたおいしいものが、
地元で愛される味になるまでを紹介します。

2026.01.29

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とんかつ

“白身”の甘みが堪能できるまるやま豚

「極上厚切りロースかつ定食」(ご飯、みそ汁、お新香、極上紀州南高梅付・2,948円)。断面に軽く塩を付けると、まるやま豚の甘みがより引き立つ。

 1970(昭和45)年にはじめた食堂が原点という「かつ丸」。いまは自社ブランド豚の「まるやま豚(とん)」で作るとんかつが評判だ。
 「最初は当店のとんかつに合う豚肉を探すために、3代目の現社長と全国の養豚農家を回っていました」と常務取締役の押山 忍氏は振り返る。「しかし理想の豚肉には出合えず、社長の発案で豚肉を自分たちで作ることに」。早速、付き合いのある契約農家に依頼。試行錯誤の末、白身(脂身)が甘く、赤身にサシが入ってジューシーなまるやま豚が誕生した。

 「揚げ過ぎない、なかは薄いピンク色の状態がベスト。当初はこの色に抵抗を感じる方もいらっしゃいましたが、十分に火が入ったおいしい状態であることが伝わり、魅力を受け入れていただきました」と押山氏。まるやま豚のとんかつは食べた瞬間、肉汁が口のなかいっぱいに広がる。揚げたての香りや白身の甘み……、五感をフル稼働させて味わいたい。

かつ丸 郡山富田店

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TEL 024-966-3100
福島県郡山市富田町下赤沼5-1
東北自動車道郡山ICから車で約4分
JR磐越西線郡山富田駅から車で約5分
11:00AM~9:00PM(L.O.)
月1~2日不定休

https://www.maruzu.com/

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お取り寄せはこちらから

公式通販サイト「マルズ・ストア」では「まるやま三元豚極上豚角煮」(3個セット・2,160円)や「三代目まるやま豚しゃぶしゃぶセット」(4~5人前・5,400円)などが購入できる。

https://maruzu.shop-pro.jp/

周辺情報

郡山市富田町の中央を流れる逢瀬川沿いの「富田親水広場」周辺は、桜の眺めが楽しめるスポット。遊歩道が整備されており、毎年4月上旬になると川沿いを彩る桜並木を満喫しながら散策が楽しめる。

山廃純米と大吟醸

会津の米と水で杜氏が造る風土に根ざした地酒

左から、甘みと酸味が程よい「山廃純米 末廣」(720ミリリットル・1,320円)、贈答用として人気の「大吟醸 玄宰」(720ミリリットル・5,500円)、「純米大吟醸 末廣 夢の香」(720ミリリットル・2,750円)。

 1850(嘉永3)年創業の「末廣酒造」。会津若松市にある「嘉永蔵」は、5つの蔵と木造3階建ての主屋からなり、建物には歴史を紡いできた風格が漂う。
 末廣酒造で受け継がれてきた醸造技術のひとつが、嘉儀(かぎ)金一郎が考案した山廃仕込みだ。1917(大正6)から1919(大正8)年にかけて、嘉儀による山廃仕込みの試験醸造と醸造指導が嘉永蔵で行われた。「発祥はいい過ぎですが、山廃仕込みの完成に貢献したと聞いています」と話すのは営業課主任の一条幸司氏。嘉儀の技術を受け継ぎ育ててきた「山廃純米 末廣」は、口当たりはまろやかで食中酒として人気というのも納得だ。

 同酒造では米と水に加え、酒造りの指揮をとる杜氏(とうじ)も会津にこだわる。かつては県外から杜氏を呼んでいたが、地元で杜氏を育てたいとの想いから杜氏組合を結成。いまは会津のほとんどの酒蔵で会津杜氏が活躍しているという。
 「お客様に喜んでいただける日本酒を造るのが、一番の目的。そのための努力は惜しみません」と一条氏は意気込みを話してくれた。

末廣酒造 嘉永蔵

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TEL 0242-27-0002
福島県会津若松市日新町12-38
磐越自動車道会津若松ICから車で約15分
JR磐越西線会津若松駅から周遊バス「ハイカラさん」で約12分、大和町バス停下車、徒歩約1分
9:30AM~4:30PM(酒蔵見学は10:00AM~4:00PMに正午を除いて1時間おきに催行(12~2月は11:00AM、1:00PM、3:00PMに催行))
第2水曜、12/31、1/1休

https://sake-suehiro.co.jp/

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お取り寄せはこちらから

「末廣酒造」の定番酒である「山廃純米 末廣」や「大吟醸 玄宰」をはじめ、季節限定酒やセット商品もお取り寄せ可能。味と香りから好みの日本酒を選ぶこともできる。

https://sake-suehiro.jp/

周辺情報

会津若松市は1593(文禄2)年に戦国武将の蒲生氏郷によって整備された東北有数の城下町。「末廣酒造 嘉永蔵」がある大和町通りや七日町通り界隈は、明治・大正・昭和初期に建造された蔵や洋風建築が点在。歴史建造物巡りを楽しもう。

猪苗代地ビール

大地の恵みと酵母が調和するビール

猪苗代地ビールのゴールデン・エンジェル(左)とラオホ(右)(各330ミリリットル・660円)。「スモークブルスト2本盛り」(1,400円)。

 目の前に雄大な磐梯(ばんだい)山が広がる絶好のロケーションにある「猪苗代地ビール館」。猪苗代地ビールを味わうための店として1997年にオープンした。
 地ビール誕生は、同館の会長が地ビールでの事業展開を考えたのがはじまり。日本各地はもちろん、ドイツへも視察に出向き、バンベルクというドイツの古都で出合った黒ビールのラオホに感激。日本でも多くの人にこのビールを味わってほしいと考え、地ビール造りをスタートさせた。

 「ドイツからブラウマイスターに来てもらい、私たちは知識も経験もない状態からビール造りを学びました」と話すのは館長兼醸造部長の菊地正久氏。磐梯山から湧き出る天然水、ドイツから直輸入のモルトとホップで仕込むビールはラオホ、ピルスナーなど全5種類。創業時からのレシピは変えず、モルトやホップの出来によって微調整しながら造っている。
 「発売当初からファンだというお客様も多く、裏切らない味を追求し続けていきたい」と菊地氏は語る。磐梯山を眺めながら味わう猪苗代地ビールは格別だ。

目の前に広がる磐梯山の眺めは圧巻。山容が美しく見えるように、あえて大きな窓を設置している。

猪苗代地ビール館

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TEL 0242-63-2177
福島県耶麻郡猪苗代町三ツ和村東85
磐越自動車道猪苗代磐梯高原ICから車で約7分
JR磐越西線猪苗代駅から車で約10分
9:30AM~5:30PM(食事は11:00AM~)
※季節により変動あり
無休

https://inawashirojibeer.com/

周辺情報

日本で4番目の大きさを誇る猪苗代湖は面積約103平方キロメートル、水深約93メートル。透明度が高いことでも知られる。湖畔の志田浜や長浜には冬になると白鳥が飛来し、例年2月にその姿を多く見ることができる。徐々に暖かくなる3月ごろには北へ飛び立っていく。

取材・文・写真/粟屋千春
●取材時期:2025年9月上旬 ※価格は消費税込。 L.O.=ラストオーダー
※価格など掲載内容は施設や店舗の諸事情により変更となる場合があります。

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