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おいしいもの探訪【兵庫県】

日本のおいしいものを紹介する旅。
今回は兵庫県から。
その町から生まれたおいしいものが、
地元で愛される味になるまでを紹介します。

2025.9.12

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神戸生チョコモンブラン

スイーツファンを魅了するチョコレートの名物アントルメ

「神戸生チョコモンブラン」(左・1個574円、イートイン1個605円)と、贈り物としても人気の「神戸焼チョコモンブラン」(右・1個756円)。

 三宮の中心部から山手の神戸北野異人館街へと続く、通称・北野坂沿いにある「ショコラリパブリック 三宮本店」は、飲食店などを手がけるオーナーが経験豊富なパティシエを迎え、2002年に開業したパティスリー。「フランス語と英語を組み合わせた店名のとおり、自由な発想に遊び心も加えた洋菓子を揃えています」と、営業企画室の米本 愛氏は話す。
 「おすすめは『神戸生チョコモンブラン』。生チョコレートのおいしさを味わってもらうために考案した、当店を代表するケーキです」と米本氏。なかには濃さが異なる2種類のチョコレートクリームを用い、表面は生チョコレートで仕上げた、まさにチョコレート尽くしのモンブランは、上品な甘さが堪能できるひと品。2024年には、焼き菓子に仕立てた「神戸焼チョコモンブラン」を発売。こちらはチョコレートをたっぷり使った生地の濃厚な風味が魅力だ。
 2・3階と地下1階はカフェになっており、生菓子のほか、神戸生チョコモンブランを盛りつけたパフェも提供。スペシャルティーコーヒーと一緒に楽しみたい。

ショコラリパブリック 三宮本店

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TEL 078-321-3666
兵庫県神戸市中央区加納町4-8-7
阪神高速3号神戸線京橋ICから約10分
JR各線三ノ宮駅、阪急神戸線・阪神本線神戸三宮駅、神戸市営地下鉄西神・山手線三宮駅から徒歩約7分
11:00AM~0:00AM(深夜)(日・祝 ~10:00PM)
カフェ 正午~9:00PM(L.O.)(地下1階カフェ ~5:00PM(L.O.))
無休

https://www.chocolat-republic.com/

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お取り寄せはこちらから

「神戸焼チョコモンブラン」などの焼き菓子や、創業以来人気を集める生チョコレート「彩り生ショコラ」(972円~)などを販売。ホールケーキ(3,456円~)の店頭受取予約も受け付けている。

https://chocolatkobe.official.ec/

周辺情報

山手に広がる神戸北野異人館街は神戸港開港後に設けられた外国人の元居留地で、いまも異国情緒あふれる建物が点在している。尖塔(せんとう)の風見鶏で知られる旧トーマス住宅は耐震工事による長期休館を経て、2025年7月18日に館内公開を再開。

コース料理 花

天ぷらと逸品で旬を堪能するこだわり抜いた一期一会の食

月替わりの「コース料理 花」(26,400円 ※時期により変動あり・要予約・サービス料10パーセント別)。この日は神戸ビーフの逸品も登場。

 暖簾(のれん)をくぐると、大胆に配された現代アート写真がゲストを迎える「天ぷら料理 花歩」。2019年のオープン以来、美食家からも注目を集める一軒だ。樹齢200年以上の檜の一枚板を使ったコの字カウンターに、花に見立てた真っ赤なチェアーを配すなど、調度品にもこだわった空間が、そのときにだけ楽しめる「一期一会の食」への特別感を高めている。
 メニューはおまかせのコース料理が1種類のみ。神戸市内のホテルなどで活躍した野瀬(のせ)友章氏のもと、旬の食材を用いた天ぷらを中心に、多彩な料理を提供している。この日の天ぷらは熊本の車エビや長崎のそら豆、気仙沼のフカヒレなど。全国各地から選りすぐった食材を丁寧に仕込んで衣をまぶし、太白ごま油でからりと揚げる。「食材に合った塩加減で食べてほしくて」と野瀬氏が話すとおり、刷毛(はけ)で適量の塩をまぶして提供するのも印象的だ。先付から水物まで、創意工夫に満ちた全15品。カウンターでは食材のもち味を引き出す料理人の技、気さくな会話も楽しみながら、ぜいたくなひとときを過ごせるだろう。

「カウンターでもお子様連れは大歓迎。個室もあります」と野瀬氏。

天ぷら料理 花歩(かほ)

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TEL 078-231-5555
兵庫県神戸市中央区中山手通1-25-6 ラ・ドルレイ神戸三宮ビル4階
阪神高速3号神戸線京橋ICから約12分
JR各線三ノ宮駅、阪急神戸線・阪神本線神戸三宮駅、神戸市営地下鉄西神・山手線三宮駅から徒歩約10分
正午~、6:00PM~の2部制
不定休

https://tempura-kaho.jp/

周辺情報

三宮の繁華街に立つ生田神社は、神功皇后創建と伝わる古社。生田の神を守る家「神戸(かんべ)」が神戸の地名の由来といわれている。緑豊かな生田の森が広がる境内では、本殿に御祭神・稚日女尊(わかひるめのみこと)を祭っている。

洋食

手間を惜しまず仕込むデミグラスソースが決め手

最高級オーストラリア産ヒレ肉を丁寧に下ごしらえして使う「ヘレビーフカツレツ」(手前・100グラム・2,400円~)と、自家製タルタルソースとの相性を楽しみたい「エビフライ」(奥・1,500円)。

 神戸港の開港とともに根づいたという神戸の洋食文化を堪能するなら「グリル一平 三宮店」へ。グリル一平は、娯楽の中心地と謳(うた)われた新開地で1952(昭和27)年に創業。以来、震災を乗り越え、地元で愛され続けている。
 「当店の代名詞といえば、デミグラスソースです」と話すのは、4代目の山本憲吾氏。小麦粉を丁寧に焦がし、淡路島産タマネギなどの野菜や肉を煮込み、寝かせて漉(こ)す、5日以上かけて完成させるレシピを継承。「いまの時代に合わせた味に」とさらに進化を重ねている。同店のメニューの多くは、食材のうまみがやさしく溶け込んだソースに合わせて作られたもの。なかでも「ヘレビーフカツレツ」は山本氏も太鼓判を押すひと品で、ややレアに仕上げたカツとソースの相性は抜群だ。
 繁華街にある三宮店は行列ができるほどの人気を集めているが、「伝統を守るだけでなく、つねにおいしさを追求するのが私たちのスタイルです」と山本氏。2025年6月にはワンランク上の洋食店を御影に開業するなど、4代目の新たな挑戦にも注目したい。

薄焼き卵で包む「オムライス」(中サイズ・1,000円)は根強い人気を誇る。

グリル一平 三宮店

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TEL 078-252-2527
兵庫県神戸市中央区琴ノ緒町5-5-26
阪神高速3号神戸線京橋ICから約8分
JR各線三ノ宮駅、阪急神戸線・阪神本線神戸三宮駅、神戸市営地下鉄西神・山手線三宮駅から徒歩約2分
11:00AM~2:30PM(L.O.)、5:00PM~8:00PM(L.O.)
水曜休

https://grill-ippei.co.jp/

周辺情報

三宮の南、沿岸の新港地区はミュージアムや温泉付ホテルなどが開業し、注目を集めている。2025年4月にはGLION ARENA KOBE(ジーライオン アリーナ 神戸)を中核施設とするランドマークエリア「TOTTEI(トッテイ)」が誕生した。

取材・文/mado.lab 写真/合田慎二

※価格は消費税込。 L.O.=ラストオーダー
●取材時期:2025年3月中旬
※価格など掲載内容は施設や店舗の諸事情により変更となる場合があります。

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