ラウンジチェアのくつろぎの代表イメージ

特集 ライフスタイル

“おこもり”は冬のぜいたく

ラウンジチェアのくつろぎ

映画を観たり、読書をしたり、お気に入りの酒を楽しんだり……。休日のくつろぎ時間を過ごす際に、ひとりがけのラウンジチェアは最高の友になってくれる。包み込まれるような快適な座り心地が魅力で、家のなかのさまざまな場所に置くだけで自分だけのリラックス空間をつくり出せるほか、インテリアのアクセントとしても活躍。自分にぴったりの一脚を見つけたい。

2025.10.24

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ゆったりと心地よい時間を満喫する

 忙しい日々を忘れてゆったりとした気分で読書をしたり、音楽を聴きながらまどろんだり。ぬくもりとくつろぎをそのままかたちにしたラウンジチェアが、至福の休日を約束してくれる。

 ラウンジチェアと聞いて最初にイメージするのは、深く体を包み込むような背もたれと心地よいクッションを備えた、目にもリラックス感を与えるデザインではないだろうか。そんなラウンジチェアは、置くだけでリビングにくつろぎと洗練されたイメージをもたらしてくれるもの。自分だけの聖域のような存在があることで、暮らしに余白が生まれ、積んであるだけで読めていなかった本を手に取りたくなったり、だれかに薦められた映画を観たくなったりといった、ポジティブな心理的効果もありそうだ。
 つい横になってしまいがちなソファと違い、座位をキープできるラウンジチェアは、ひとりで何かに没頭するにはぴったり。サイドテーブルやフロアランプ、肌寒いときのためのブランケットなども揃えたら、ひとりの時間がよりかけがえのないものになるはずだ。
 自分に合ったラウンジチェアを見つけるためには、ショールームで実際に座って試してみることが大事。さらにゆったりとした座り心地が実現するオットマンも、あわせて試してみたい。

オーク材のフレームにのせられた三次元加工が施されたクッションが、預けた腰を絶妙なフィット感で包み込む、ぬくもりを感じさせる一脚。革張りも選べる。「E015 エンブレイス・ラウンジチェア」(W750×D800×H850/SH400ミリメートル・52万5,800円~)、「E016 エンブレイス・フットスツール」(W685×D380×H410ミリメートル・18万400円~)/ともにカール・ハンセン&サン 東京本店 Ⓐ
スチール製のチューブフレームにファブリックを張り込んだ、心地よく体を包み込むラウンジチェアの最新ヴァージョン。首と腰を支えるクッションに加え、背もたれ用クッションも2個付属。ヴィトラ「スロー チェア」(W950×D940×H890/SH400ミリメートル・46万7,500円~)、「スロー チェア オットマン」(W700×D530×H365ミリメートル・18万5,900円~)/ともにArtek Tokyo Store(ヴィトラ) Ⓑ
クラシカルなウィングバックチェアをモダンに解釈。さまざまな体型の人が安心して腰かけられるよう、傾斜や奥行き、高さ、柔らかさを綿密に計算して作りあげたシートが心地よい。「ジュリオ」ラウンジチェア(W790×D875×H1015/SH375ミリメートル・53万7,900円~)、オットマン(W580×D535×SH360ミリメートル・18万1,500円~)/ともにアルフレックス東京 Ⓒ
有機的で柔らかなフォルムのシートと金属製の回転脚の組み合わせがエレガントな印象。座面クッションや内側の背、腰の部分にはフェザーを使用し、すっきりした見た目ながら極上のホールド感を実現。「Icarus wings-steel legs」(W968×D862×H1044/ SH430ミリメートル・57万2,000円~)/Time & Style Midtown Ⓓ

さまざまな部屋に持ち運んで楽しむ

 リビングだけでなく、寝室や書斎などさまざまな部屋で活躍するラウンジチェア。コンパクトで比較的軽量のものを選べば、あらゆる場所がやすらぎの空間になる。

 コンパクトで軽量なラウンジチェアは、気分や時間帯に合わせて好きな場所に手軽に運べるのが魅力。空が美しい日には窓辺へ、家族や友人が集まるときにはソファのそばへ、日差しが暖かな日にはバルコニーへ。自分だけの心地よい時間を、どこでも自由につくり出すことができる。ラウンジチェアを置くことで、部屋の表情が変化するのも楽しい。
 軽やかなデザインのものを選べば、サイズが小さくなくても圧迫感なく、くつろぎの空間を確保できる。購入する際はサイズや重量をしっかり確認して、家のなかのどこに置けるか、具体的に想定してみよう。

絶妙な角度に曲げられた金属板とアルミダイキャストのベースに背と座を組み合わせた、デンマークの新進デザインブランド、ラーウィーのラウンジチェア。カラフルなベースと張り地を選べば、軽やかでポップな印象のラウンジ空間ができあがる。ラーウィー「ARBA」(W590×D670×H690ミリメートル・31万9,000円)/MAARKETトーキョー Ⓔ(photo/Philippe Thibault)
インド・チャンディーガルの都市計画の際にピエール・ジャンヌレがデザインした、座面の低いラウンジチェア。木のフレームに籐(とう)が編み込まれたシートとバックレストに、別売りのシートクッションをのせている。「KANGAROO」(W585×D760×H610/SH340ミリメートル・57万2,000円~)、シートクッション(W550×D400/D500×H45ミリメートル・81,400円~)/ともにカッシーナ・イクスシー青山本店 Ⓕ
タイの木工家具ブランドによる、北欧のモダン家具のスタイルとアジアのものづくりの伝統を融合させた、軽やかな印象の一脚。フレームや背はオーク材製で、レザー張りシートと取り外し可能なヘッドレストがゆったりした座り心地をもたらす。ポディウム「ネオリエント ラウンジチェア 01」(約W710×D800×H985ミリメートル・30万8,000円)/ザ・コンランショップ東京店 Ⓖ

木のぬくもりが使う場所を選ばない

 天然木の質感を生かしたラウンジチェアは、さまざまなスタイルのインテリアに合う万能選手。北欧風のナチュラル空間にも畳敷きの和室にも合う、使うほどに味わいが増す一脚を探そう。

 素材のぬくもりと風合いが際立つ、天然木を使ったラウンジチェアは、さまざまなインテリアのテイストに寄り添ってくれる便利なもの。モダンな雰囲気の空間だけでなく、古民家などのヴィンテージ感あふれる空間にも、また障子やふすま、畳などが使われた日本の伝統的な住まいにも、しっくり収まるのがうれしい。
 革やファブリックで本体がすべて包まれているものと違い、木のフレームのラウンジチェアは抜け感があり、空間を広く見せる効果があるのも美点のひとつ。座面にある程度高さがあるものなら、ダイニングで使うこともできて便利。使う場所に合わせて選ぼう。

戦後日本を代表するインテリアデザイナー、剣持 勇による「No.80」の座面高を405ミリメートルから450ミリメートルにした、ダイニングチェアとしても使えるアームチェア。和室で使用しても畳を傷つけにくい仕様なので安心だ。「No.80 H」(W630×D555×H725/SH450/AH633ミリメートル・16万5,000円)/COMPLEX UNIVERSAL FURNITURE SUPPLY Ⓗ
背もたれとアームがひと繋がりになった、柔らかなシルエットが印象的な深澤直人氏デザインのベストセラー。座面はカバーリング仕様なので張り替えも可能。「HIROSHIMAラウンジチェア」(W678×D640×H684 /SH375ミリメートル・19万6,900円~)、「HIROSHIMAオットマン」(W575×D395×H405/SH375ミリメートル・67,100円~)/ともにmaruni Tokyo Ⓘ

【お問い合わせ】


カール・ハンセン&サン 東京本店
TEL 03-6455-5522

https://www.carlhansen.com/


Artek Tokyo Store(ヴィトラ)
TEL 03-6427-6615

https://store.vitra.co.jp/


アルフレックス東京
TEL 03-3486-8899

https://www.arflex.co.jp


Time & Style Midtown
TEL 03-5413-3501

https://www.timeandstyle.com/


MAARKETトーキョー
TEL 03-6432-9446

https://maarket.jp/


カッシーナ・イクスシー青山本店
TEL 03-5474-9001

https://www.cassina-ixc.jp/


ザ・コンランショップ 東京店
TEL 03-6834-4600

https://www.conranshop.jp/


COMPLEX UNIVERSAL
FURNITURE SUPPLY
TEL 03-3760-0111

https://www.complex-jp.net/


maruni tokyo
TEL 03-3667-4021

https://www.maruni.com/

取材・文/山下紫陽
●取材時期:2025年7月上旬
※価格は消費税込。
※サイズのWは幅、Dは奥行き、Hは高さ、SHは座面の高さ、AHは肘かけの高さ。
※価格など掲載内容はメーカー、店舗の諸事情により変更となる場合があります。

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