フルーツ王国・山梨の美味と温泉巡りの代表イメージ

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フルーツ王国・山梨の美味と温泉巡り

「萩原フルーツ農園 やまきやカフェ」のテラス席では、甲府盆地と果樹園を見渡しながらフルーツ満載のパフェを味わえる。

桃やブドウをはじめ、果物の生産量が多いことで知られる山梨県では、季節の新鮮なフルーツをぜひ味わいたい。秋には人気のシャイマスカットを使ったパフェ等も登場する。また、笛吹市の石和温泉郷は、山梨県を代表する歴史ある温泉地のひとつ。遊び疲れたら、ゆったりと温泉での滞在を楽しもう。

2025.8.20

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フルーツの町の新鮮くだものと名物グルメ

 8・9月に桃やブドウ、ブルーベリーが最盛期を迎える「フルーツ王国」山梨。甲府盆地東斜面の果樹地帯を走る広域農道は、フルーツラインと呼ばれ、果樹園が織りなす景観が広がり、フルーツ狩りのできる農園や、フルーツをたっぷり使ったパフェやスイーツが味わえるスポットが点在する。
 「萩原フルーツ農園 やまきやカフェ」は、フルーツ狩りをしてフルーツそのものを味わうだけでなく、パフェなどのカフェメニューも楽しめることで人気。草生栽培、減農薬で栽培する果実は、フレッシュでみずみずしい。それぞれの季節の桃やブドウを収穫したり(量り売り)、食べ放題(40分・大人2,600円)が楽しめる。また、桃やブドウのコンポートをトッピングしたパフェやスムージーは、一年を通して味わえる。

  • 左から、「黒ぶどうのプチパフェ」(800円)、「桃のプチパフェ」(800円)、「ブルーベリースムージー」(650円)。パフェには自家製コンポートとバニラアイス、自家製ジャムなどを使用。

  • 9月中旬から販売予定の「こぼれシャインマスカットパフェ」(参考価格2,200円)。

  • 築100年以上の古民家を利用したカフェ。

 萩原フルーツ農園 やまきやカフェよりさらに標高の高い位置にあり、眼下に果樹園、甲斐の山々の向こうに富士山を望む位置にあるのが「フルーツパーク富士屋ホテル」にある「フルーツカフェベラヴィスタ」。リゾートムードあふれる雰囲気のなかで味わう、旬のフルーツたっぷりのパフェは、宝石を散りばめたよう。夏は桃、秋はシャインマスカットを中心にしたブドウ、秋が深まると栗や洋ナシのパフェが登場する。

  • 右は「葡萄パフェ」(参考価格2,600円)。自家製の葡萄ピューレ、葡萄シャーベット、バニラアイスなどが重ねられている。左は大粒のシャインマスカットをふんだんに盛り付けた「シャインマスカットのパフェ」(参考価格3,400円)。ホイップクリーム、バニラアイス、シャインマスカット、白ワインジュレ、巨峰シャーベットなど、何層にもなっている。

  • 手前は「フルーツティー ヴェール」(1,500円)。緑茶にセミドライのキウイやオレンジ、パイナップル、桃などを浸し、お茶とフルーツの両方を楽しむ新感覚のデザートティー。奥は「耳まで柔らかい白い食パンで作ったベラヴィスタサンド」(2,200円)。

  • テラスに面した光あふれる店内。

  • 果樹園や甲斐の山々、富士山まで見晴らせる絶景のテラス。カフェのテイクアウト商品を利用できる。

 山梨名物といえば、武田信玄が野戦食として食べたことから甲州地方の郷土料理になったというほうとうも食べたい。旅の締めくくりに「甲州ほうとう小作 甲府北口駅前店」に立ち寄ってみてはいかがだろう。

  • 「きのこほうとう」(2,000円)。もちもちとした平打ち麺に、野菜をベースにした秘伝のだし、オリジナルの味噌を使用し、鉄鍋で調理するほうとう。基本は「かぼちゃほうとう」で、そのほかに13種類ものメニューがある。

  • 甲州名物の「馬刺し」(1,100円)と「七賢 しぼりたて生酒」(300ミリリットル・980円)。

  • ビルのなかでありながら古民家風の雰囲気が漂う店内。

萩原フルーツ農園 やまきやカフェ

TEL 0553-23-0133
山梨市落合1337
6~9月 9:00AM~5:00PM(最終入園4:00PM、4:30PM(L.O.))、10~5月 10:00AM~4:00PM(3:30PM(L.O.))
年末年始休(10~5月は不定休)

https://hagifruits.net/

フルーツカフェ ベラヴィスタ

TEL 0553-22-8811(フルーツパーク富士屋ホテル代表)
山梨市江曽原1388フルーツパーク富士屋ホテル1階
10:30AM~4:30PM(L.O.)
冬季休館日あり
※サービス料:15パーセント

https://www.fruitpark.jp/meal/bellavista/index.html

甲州ほうとう小作 甲府北口駅前店

TEL 055-252-9818
山梨県甲府市北口1-4-11
11:00AM~9:10PM(L.O.)(日 ~8:30PM(L.O.))
1/1休

https://www.kosaku.co.jp/tenpo-kofukitaguchi.html

石和温泉郷の湯ざんまいの宿でゆるりと過ごす

 山梨県・甲府盆地のほぼ中央に位置する石和(いさわ)温泉郷。1959(昭和34)年創業の「華やぎの章 慶山」は、源泉13本を所有する石和温泉を代表する旅館。懐かしい昭和の趣を残しながら段階的にリニューアルし、客室全116室のうち、計22室が露天風呂付客室「昌客殿」、露天風呂・サウナ付特別室「和(なごみ)」となっている。ここでは、惜しみなく湯船に注ぎ込まれる自家源泉かけ流しの湯を満喫しよう。泉質は“美肌の湯”といわれるアルカリ性単純温泉で、肌への有用性は科学的にも証明されている。料理は通常プランの会席料理のほかに、シェフが目の前で山梨県産ブランド牛の鉄板焼きでもてなす「牛鉄板焼処 千」のコースや、割烹スタイルで刺身や天ぷらなどが味わえる「板前割烹 昌」の旬彩会席など、特別なコースも用意されている。

  • 大浴場に併設された露天風呂のひとつ「岩大露天風呂六花仙」。午前と午後の男女入れ替え制なので、宿泊すればふたつの大浴場が楽しめる。

  • 自噴温泉の「桧大露天風呂 花桧」。

  • 通常プランで提供される甲州会席膳。前菜から始まり、お造り、天ぷら、山梨県産黒毛和牛の陶板焼き、ほうとうなど多彩な料理が楽しめる。

  • 露天風呂付客室「昌客殿」の一例。洋室のベッドルームに和室が付いている。客室の露天風呂も源泉かけ流し。

  • 毎晩8:30PMからロビーで開催される「慶山太鼓ショー」が名物。

 「湯めぐり宿 笛吹川」は、2015年にリニューアルし、「浸かる」「味わう」「休む」と宿本来の姿を追求。客室数わずか10室に対し、男女それぞれの露天風呂付内湯と、趣の異なる貸切風呂5つを完備。館内に居ながら、湯巡りが楽しめる。敷地内に湧く源泉は、加温・加水を一切せずに源泉かけ流しで使用。湯守である当主が38個のバルブを操作して適切な温度に調整する。その操作は、創業以来3代にわたり当主のみに引き継がれている。客室は木造の温かみと和室の美しさを備えた心落ち着く空間。料理は県内各地から選りすぐった旬の食材や調味料にこだわり、美しい日本料理を提供する。ワインにも力を入れていて、世界的に評価が高く稀少な甲州市塩山産の「キスヴィン」のワインが味わえるのも魅力だ。

  • 貸切風呂の「月静の湯」。月明かりの静かな夜をイメージした湯殿。

  • 貸切露天風呂「花みたての湯」。御影石の浴槽から箱庭風の景色が楽しめる。

  • 中庭の日本庭園に面した食事処。シンプルなインテリアが料理を際立たせ、存分に楽しませてくれる。

  • “懐石くずし”というスタイルで提供される料理の一例、「八ヶ岳山麓 大岩魚のお造里」。

  • 広さ56.3平方メートル、和洋室の二間客室「紫陽花」(おひとり様1泊2食付38,650円~)。

華やぎの章 慶山

TEL 055-262-2161
山梨県笛吹市石和町市部822
おひとり様1泊2食付 20,100円~、露天風呂付客室 29,850円~(いずれもサービス料・入湯税込)

https://keizan.com/

湯めぐり宿 笛吹川

TEL 055-262-3545
山梨県笛吹市石和町川中島1109
おひとり様1泊2食付33,150円~(サービス料・入湯税込)
火・水休

https://www.fuefukigawa.co.jp/

ひと足のばして、山懐の温泉宿へ

 705(慶雲2)年に開湯したという「西山温泉 慶雲館」は甲斐の山懐に包まれ、秘湯の雰囲気が漂う一軒宿。自然湧出泉と掘削自噴泉とを組み合わせた趣の異なる6種類の風呂はもちろん、各部屋の風呂、給湯、シャワーに至るまですべて加温・加水をしない源泉かけ流し。心地よい湯と、山河の恵みが盛り込まれた「深山会席」が堪能できる。

  • 鉄筋の4階建てながら、山に囲まれた周りの風景に溶け込むシックな外観。総客室数は22室。

  • 野天風呂「望渓の湯」。肌ざわりのよい高野槙(こうやまき)の湯船に浸かり、大自然との一体感を満喫できる。

  • 一品料理の「甲州牛の溶岩焼き」(ヒレ70グラム・9,350円、サーロイン70グラム・8,250円)。肉はA5ランクで、富士山の溶岩で焼く。

  • 離れ 特別客室露天風呂付「北岳」。月見テラスも付いている。

西山温泉 慶雲館

TEL 0556-48-2111
山梨県南巨摩郡早川町西山温泉
おひとり様1泊2食付39,750円~、離れ 特別客室露天風呂付56,250円~(いずれもサービス料・入湯税込)

https://www.keiunkan.co.jp/

※特別宿泊プランの対象期間は2025年8月1日(金)~11月19日(水)です。詳細はJCBトラベルへお問い合わせください。

取材・文/土井ゆう子 写真/中田浩資

●取材時期:2025年2月中旬 ※価格は消費税込。果物を使用するメニューの価格は2025年7月以降、変更予定あり。 L.O.=ラストオーダー
※掲載内容は時期や天候、施設の諸事情により変更となる場合があります。

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