陽光きらめくビーチシティ サンディエゴの代表イメージ

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陽光きらめくビーチシティ サンディエゴ

カラフルなパラソルと高いヤシの木が目を引く、陽気で異国情緒あふれるオールドタウンの街角。

アメリカ・サンディエゴは温暖な気候と美しい海岸線が魅力のリゾートで、アメリカ海軍の施設が集まる軍港都市でもある。ビーチシティの雰囲気を味わいつつ、ダウンタウンや歴史あるオールドタウン、冒険心をくすぐるテーマパークなど、さまざまな魅力に満ちたサンディエゴへ、いま出かけよう。

2025.7.24

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陽気な雰囲気の美しい港町を歩く

 メキシコ国境近くの海沿いの都市、サンディエゴ。日本からは成田国際空港から直行便があり、所要時間は約10時間。サンディエゴ国際空港は市内中心部まで車で約10分と近く、空港到着後すぐに観光を楽しめる。
 ダウンタウンの海沿いに広がるハーバーエリアは、シーポートビレッジや本物の空母を利用した博物館、クルーズ船ターミナルなどが集まる観光の中心。ヨットが並ぶマリーナや潮風が心地よい遊歩道も整備され、海を感じながらの散策が楽しめるエリアだ。

ポイントロマ岬にある、ダウンタウン・サンディエゴ・ビューポイントからの景色。サンセットの時間がベスト。

 そんなハーバーエリアで、とくに人気のアクティビティーが、サンディエゴ湾を巡る「フラッグシップ・クルーズ&イベント:ハーバーツアー」。南側を回るコースでは、USSミッドウェイ博物館やアメリカ海軍水上艦隊、コロナド橋を海上から眺めることができる。一方、北側コースでは、現役帆船スター・オブ・インディア号、ダウンタウンのスカイライン、カブリヨ国定公園のあるポイントロマ岬、シェルターアイランドなどを巡る。どちらも約1時間のツアーで、船上ガイド付。軍艦中心なら南側のルートが、自然や野生動物を楽しむなら北側のルートがおすすめだ。両方を回る約2時間のツアーもある。

  • ハーバーから北側コースのツアーへ。背後に見えるサンディエゴの街並みがどんどん遠ざかっていく。海でヨットを楽しむ人はもちろん、海岸でのんびり昼寝をする野生動物が見られることも。

  • クルーズ船には屋内席と屋外デッキがあり、屋内のバーカウンターでは、ドリンクやスナックも楽しめる。

 クルーズを楽しんだ後は、ハーバーの近くでゆったり食事を。数あるレストランのなかでも、地元産の新鮮な食材を使った季節料理や厳選ワインが味わえる「プロビジョナル・キッチン カフェ&マーカンタイル」はとくに人気だ。19世紀の面影を残す歴史地区ガスランプクォーターに位置する高級感漂うブティックホテルのなかにあり、天井の高い開放的な空間で、ぜいたくなひとときを楽しめる。

  • 天井が高く明るいスタイリッシュな店内。(写真/Pendry San Diego)

  • 旬の食材を使ったイタリア料理と地中海料理が楽しめる。シーズンごとに替わるメニューもある。(写真/Pendry San Diego)

フラッグシップ・クルーズ&イベント:ハーバーツアー Flagship Cruises & Events: Harbor Tour

TEL 619-234-4111
990 N. Harbor Dr., San Diego, CA 92101
10:00AM~5:30PM(季節により異なる)
無休
サウスまたはノースハーバーツアー(1時間)大人US$35、フルベイツアー(2時間)大人US$40

https://www.flagshipsd.com/

プロビジョナル・キッチン カフェ&マーカンタイル Provisional Kitchen, Cafe & Mercantile

TEL 619-738-7300
425 5th Ave., San Diego, CA 92101
ブランチ 7:00AM~2:00PM、ディナー 5:00PM~9:00PM(金・土 ~10:00PM)
無休 ※ディナーは月・火休

https://www.pendry.com/san-diego/dining/provisional/

ビッグスケールの三大レジャースポットへ

 サンディエゴには世界有数のアミューズメント施設が揃う。なかでもとくに人気が高いのが「USSミッドウェイ博物館」「サンディエゴ動物園」、そして「シーワールド・サンディエゴ」だ。
 USSミッドウェイ博物館は、第二次世界大戦終戦後の1945年9月に就役し、湾岸戦争まで活動したアメリカ海軍の空母「ミッドウェイ」をそのまま利用した歴史博物館。全長約300メートルの艦内には戦闘機や軍用ヘリが並び、艦橋、士官室、エンジンルームなども公開されていて、無料で利用できる音声ガイド(日本語あり)を使って探索できる。

  • 空母のフライトデッキにディスプレーされた戦闘機とサンディエゴの街並み。ここには大型の戦闘機や戦車などがある。

  • 発艦を指示する甲板クルーのリアルな人形。人気の写真スポットのひとつ。

  • 実際に戦闘に使われたヴィンテージ機が並ぶ広々としたハンガーデッキ。コックピットに座ることができる機体もある。

  • 高圧注意の表示が並ぶビローデッキの機械室内部。ほかに、クルーの船室やダイニングルームなどを見学できる。

 サンディエゴ市内のバルボア・パークにあるサンディエゴ動物園は、100エーカーを超える敷地に約650種、3500頭以上の動物を飼育している。檻を使わず自然に近い環境で展示するオープン・エア・エンクロージャー方式が特徴で、コアラやホッキョクグマ、再来園したパンダなど珍しい動物に出合える。園内を一周するガイド付バスツアーや、広大な敷地を上空から眺めるロープウェイ「スカイファリ」もあり、効率よく見学できる。

  • 入口近くと奥を繋ぐ「スカイファリ」。動物園全体とサンディエゴの街や海まで一望できる。(Photo/San Diego Zoo)

  • バスツアーのルート上、アーバンジャングルのエリアにいるキリン。バスの2階席に座ると、近くから見ることができる。

  • 動物園の入口。サイドにチケットブースがある。

  • 「サンディエゴ動物園」は世界的に有名なコアラの飼育&研究施設のひとつ。オーストラリアの外では世界最大級のコアラの飼育数を誇る。2025年2月には赤ちゃんも誕生。

  • 入口を入るとすぐに、フラミンゴがお出迎え。

 一方、街の北側に広がるミッションベイには、海洋テーマパーク、シーワールド・サンディエゴがある。ここは、イルカやアシカ、シャチのショーに加え、エイや小型サメにさわれるタッチプールや絶叫系ジェットコースターもあり、単なる水族館とは異なる総合型エンターテインメント施設だ。近年は環境保護や動物福祉への取り組みにも力を入れ、学びと遊びが共存するテーマパークへと進化している。

  • 迫力満点のショー。教育的要素が大きく、シャチや環境保護について学ぶことができる。

  • 短時間で3回転するスピードと回転を楽しめるジェットコースター。

  • 北極圏に生息するベルーガ。水槽を覗き込む子ども達の前にやってくることもある。

USSミッドウェイ博物館 USS Midway Museum

TEL 619-544-9600
910 N. Harbor Dr., San Diego, CA 92101
10:00AM~5:00PM(最終入場4:00PM) ※季節や曜日により異なる
サンクスギビング、クリスマス休
入場料:大人US$39

https://www.midway.org/

サンディエゴ動物園 San Diego Zoo

TEL 619-231-1515
2920 Zoo Dr., San Diego, CA 92101
9:00AM~6:00PM ※季節により異なる
無休
入場料:大人US$76

https://zoo.sandiegozoo.org/

シーワールド・サンディエゴ SeaWorld San Diego

TEL 619-222-4732
500 Sea World Dr., San Diego, CA92109
10:00AM~8:00PM ※季節や曜日により異なる
無休
入場料:US$122.99

https://seaworld.com/san-diego/

中南米の薫りが色濃く残る オールドタウンへ

 1769年、スペインから来た人々によって設立されたサンディエゴのオールドタウンは、カリフォルニア州で最初のヨーロッパ人入植地とされ、スペインやメキシコ統治時代の面影を色濃く残している。街には、スパニッシュ・コロニアル様式やアドビ建築の建物や博物館、ショップ、レストランが点在し、中心部は「オールドタウン・サンディエゴ州立歴史公園」として整備されている。公園内には、かつての銀行や裁判所、警察署などの建物が保存され、当時の生活の様子が垣間見える。

  • まるで西部劇の世界にタイムスリップしたような「オールドタウン・サンディエゴ州立歴史公園」。

  • 開拓時代の木造の建物、風情あるレンガ造りの看板、馬車を模したクラシカルなディスプレーなどがあり、歩くだけでも楽しい。メキシカン雑貨や手作りジュエリー、民芸品などを扱うカラフルなショップが並び、観光客の目を引く。観光用トロリーの停留所もある。

 数あるレストランのなかでも人気なのが「カフェ・コヨーテ」。開放感のあるパティオ席やカラフルなインテリアが南国ムードを演出し、ストリート沿いではスタッフがトルティーヤを作る姿を見ることができる。ブリトーやタコスなど、陽気な雰囲気のなかで本格的なメキシコ料理を楽しめると評判だ。

  • マンゴーマルガリータにカモイソースをミックスした「チャマンゴ・マルガリータ(US$16.95・奥)」、チップスと一緒にいただく「ワカモレ(US$13.95)&チリ・コン・クレソ(US$11.95・中央)」、人気No.1メニュー「ビーフ・ファヒータ(US$24.95・左手前)」と、チーズたっぷり「ポヨ・ア・ラ・クレマ(US$23.95・右手前)」。

  • トルティーヤは毎日店内で手作りされる。

  • 約30種類のマルガリータを提供するバーカウンター。

 また、州立歴史公園内には数多くのショップが並び、カラフルなメキシコ雑貨が目を引く。とくにおすすめなのが、30年以上の間、家族経営を続けている「ザ・タイル・ショップ」。手作りタイルや陶器、カスタマイズ可能なハウスナンバープレートなど、インテリアやみやげものにぴったりのアイテムが揃っている。

  • 店内には所狭しとかわいいタイルが並ぶ。約15センチメートル四方のタイルはUS$12.95。小さいものなら数ドルで買える。

  • 「オールドタウン・サンディエゴ州立歴史公園」内のショッピングエリア「フィエスタ・デ・レイエス」にあるメキシカンタイルのショップ。

 オールドタウンへは、ダウンタウンからトロリーに乗り、約15分。オールドタウン・トランジット・センター駅から徒歩すぐとアクセスもよく、歴史、グルメ、買い物を一度に楽しめる、サンディエゴらしい観光地だ。

カフェ・コヨーテ Cafe Coyote

TEL 619-291-4695
2461 San Diego Ave.,San Diego, CA 92110
11:00AM~9:00PM(金 9:00AM~、土・日 8:00AM~)
クリスマス休

https://www.cafecoyoteoldtown.com/

オールドタウン・サンディエゴ州立歴史公園 Old Town San Diego State Historic Park

TEL 619-220-5422
4002 Wallace St., San Diego, CA 92110
10:00AM~5:00PM(ビジターセンター)
無休
散策自由

https://www.parks.ca.gov/?page_id=663

ザ・タイル・ショップ  The Tile Shop

TEL 619-297-0293
2754 Calhoun St., San Diego, CA 92110
11:00AM~8:00PM
サンクスギビング、クリスマス休

https://www.fiestadereyes.com/the-tile-shop/

取材・文/芦刈いづみ 写真/Tak S. Itomi 取材協力/サンディエゴ観光局、カリフォルニア観光局

●取材時期:2025年3月上旬
※掲載内容は時期や天候、施設の諸事情により変更となる場合があります。

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