人と人を繋ぐ贈り物だが、相手に喜んでもらえる品を選ぶのは、難しいもの。「贈り物クリニック」は、贈り物についてのお悩みに、経験豊富なコンシェルジュが応え、商品をセレクトするシリーズ。ギフト選びのヒントを見つけよう。
2025.5.19
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お悩みカルテ
相談者
コマキチさん(40代・女性)
贈る相手
職場の上司(50 代・男性)
相談内容
職場の上司(会社役員)が、部内全員での会食を企画し、スポンサーとなってくださいました。お礼に参加者みんなからプレゼントをお贈りしたいと考えています。食事会にご本人は不参加で、日ごろもオンラインでのコミュニケーションが中心。対面で話したり集まったりする機会がない職場であるため、どのようなものがお好みかわかりません。喜んでいただける品を選びたいので、この年代の男性がもらってうれしい品物をアドバイスいただけましたら幸いです。
今月のコンシェルジュ

野本麻子氏
CIBONE(シボネ)
ゲストコンシェルジュ
国内外の家具、作家作品やアートピースなど、独自の魅力を放つ品をセレクトするCIBONE。買い物の相談をしたいときは、野本氏をはじめ、売り場のスタッフにたずねてみよう。
解決!アドバイス
Advice 1
日常生活のなかで使いやすいもの
Advice 2
家で過ごす時間が豊かになるもの
Advice 3
存在がインスピレーションの源になるもの
Advice 4
もらったことが思い出になるもの
今回のお悩みは、部内の会食を企画してくれた上司に、お礼の品を贈りたいというもの。「その方には直接会ったことがなく、好みなどがわからないということでしたので、どんな方にでも喜んでいただけるよう、日常で使えて、生活に永く寄り添い愛でられるものを中心に提案しました」。こう話すのは、ライフスタイルショップ「CIBONE」のゲストコンシェルジュ、野本麻子氏。部内の複数人で贈るということだが、人数が未確定だったので、予算の幅をもたせて選んでくれた。
使うシーンをイメージしながらセレクトする
「見たり使ったりすることで、豊かな気持ちになれて、ゆったりした時間を過ごせるようなものを基準にセレクトしました。また、すでに必要なものはお持ちの年代ですから、自分ではなかなか買わないけれど、人に選んでもらったものを使うことで、何か気付きがあるとか、インスピレーションがわく、リフレッシュができる、思い出になるなど、そんな願いも込めています」
“使うことで、豊かな時間を生み出すアイテム”
空間に雰囲気をつくり出すライト
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左「TURN + アルミニウムブラック」。クリスタルガラスと新開発のLED光源で、透明感のある上質な明かりを実現。4段階調光。約直径89×H175ミリメートル(充電台含む)(48,400円)。右「Cachalot(カシャロ)ダークグレー」。3段階調光。約W285×D59×H102ミリメートル(充電台含む)(39,600円)。
Ambientec(アンビエンテック)のポータブル照明
「Ambientec」は日本のポータブル照明のブランド。光の質の調整技術にこだわり、美しく詩的な雰囲気を演出する製品からふたつをピックアップ。左は金属のケージとクリスタルガラスで構成された手元灯。右はマッコウクジラをイメージしたフォルムが優美な光のオブジェ。いずれもコードレスで使える。
丈夫で足あたりが気持ちいい
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「Hender Scheme / レザースリッパ / ブラック」。アッパーに約2ミリメートルの厚手のシボ革を使用。
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「Hender Scheme / レザースリッパ / ナチュラル」。アッパーからソールまで、すべてヌメ革を使用。いずれもSサイズ(22.0~24.5センチメートル)、Mサイズ(25.0~27.0センチメートル)がある(各16,500円)。
Hender Scheme(エンダー スキーマ)のレザースリッパ
「Hender Scheme」はデザイナーの柏崎 亮氏によって2010年にスタートした革製品ブランド。タッセルがアクセントの牛革製スリッパは、中底・本底ともに靴底用のレザーソールを使用しているので頑丈。履き込むほど足になじみ、革特有の素材感と経年変化が楽しめる。ご夫婦お揃いでプレゼントするのもおすすめ。
食卓に静かな存在感を放つ酒器
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右 深い青色とメタリックな表情が特徴の「青灰釉片口」。約W165×D110×H90ミリメートル(6,930円)。左 陰影が美しい「白化粧ぐい吞み」。約直径80×H50ミリメートル(3,300円)。※いずれも個体差あり。
陶芸家 小野象平氏作の片口とぐい吞み
高知県香美市で作陶を行う小野象平氏は、自ら掘る赤土と、原料も一から作る釉薬で器作りをしている。杉などの灰と土の鉄分が焼成により融合することで生み出される青や黒、グレーなど複雑かつ豊かな表情が特徴。しっかりとした手ざわりと無理のないかたちは、おおらかな美しさに満ちている。
気持ちよく靴が履ける水牛の角製
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「ABBEY HORN」の靴べら。天然の水牛の角を、熟練の技術で削り出し、極限まで磨きあげて作る。凸凹をなくすことで摩擦を小さくし、靴への足入れをスムーズに。強度があり、使い込む程に光沢が増す。色や柄の出方がそれぞれ異なり、すべてが1点もの。楽な姿勢で靴の脱ぎ履きができる長さで、約W45×L370ミリメートル(各24,200円)。
ABBEY HORN(アビー ホーン)の靴べら
「ABBEY HORN」は約270年前にイギリスで設立された老舗のハンドクラフトブランド。加工が難しい動物の角を使った製品を作り続けている。水牛の角で作られた靴べらは高級感があり、玄関に置いておくのにぴったり。また、滑らかな仕上がりで、足入れがスムーズ。気持ちよく靴が履け、軽やかに1日のスタートが切れる。
視覚と香りでリラックス
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手前は蛍光灯の再生ガラスから作られたインセンススタンド。標準的なお香の長さ14センチメートルに対応。約直径90×H30ミリメートル(11,500円)。(奥は参考商品の、同シリーズのペーパーウェイト。ブラウン管テレビのディスプレーの再生ガラスでできている。)
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サン、ムーン、サンセットと3種の香りから選べるお香。長さ約9センチメートル(各40本入り・3,300円〜)。
wa/ter(ウォーター)のインセンススタンドとお香
「wa/ter」は、人や環境とともに循環していくことをテーマに掲げるサステイナブルプロダクトブランド。一度価値のなくなったものに、デザインの力で普遍的な価値を創出。光を反射して輝くお香立ては、再生ガラスで作られている。
ここで紹介の商品は、こちらの店舗で購入できます
CIBONE(シボネ)
TEL 03-6712-5301
東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE地下1階
11:00AM~8:00PM
休みはGYREに準ずる
取材・文/土井ゆう子 写真/中田浩資
※価格は消費税込。 ●取材時期:2024年12月中旬
※サイズのWは幅、Dは奥行き、Hは高さ、Lは長さ。
※価格など掲載内容は施設や店舗の諸事情により変更となる場合があります。