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ニッポン発 おいしいもの探訪

愛知県・和歌山県

ニッポン発
おいしいもの探訪【愛知県・和歌山県】

日本のおいしいものを紹介する旅。
今回は愛知県と和歌山県から。
その町から生まれたおいしいものが、
地元で愛される味になるまでを紹介します。

2025.2.25

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みそかつ

名古屋の食文化をいまに受け継ぐ名物

名古屋の鉄板文化も取り入れた「極上リブ鉄板とんかつ定食」(2,100円)はごはん、漬物、みそ汁付。赤身と脂のバランスがよいリブロースのかつは、肉質も軟らかく食べやすい。

 1947(昭和22)年に大衆食堂から始まった「矢場とん 矢場町本店」は、名古屋の名物のひとつ、みそかつの専門店だ。
 「初代・鈴木義夫が雑踏の屋台を訪れたときのこと。お客が串かつを土手鍋のたれに浸しておいしそうに食べているのを見てひらめき、試行錯誤の末、とんかつに合うみそだれを完成させました」と話すのは、広報部の中井康裕氏。約1年半熟成させた天然醸造の豆みそを用いて職人が毎日丁寧に作るみそだれは、いまも創業当時の味を受け継ぐ。「濃く見えますが、粘りが少なく、さっぱりとした甘辛いたれの風味が、とんかつのおいしさを引き立てます」と続ける。
 ビル1棟が店舗となっている同店には、全国から多くの人々が訪れる。多彩なメニューを揃えるなか、中井氏のおすすめは、熱した鉄板にキャベツを敷き、とんかつをのせた「極上リブ鉄板とんかつ」。食べる直前にみそだれをかけることで、たれが焼ける音や食欲を誘う香りも楽しめる逸品だ。

矢場とん 矢場町本店

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TEL 052-252-8810
愛知県名古屋市中区大須3-6-18
名古屋高速道路2号東山線白川出口から約5分
名古屋市営地下鉄名城線矢場町駅から徒歩約5分
11:00AM~9:00PM
無休

https://www.yabaton.com/

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お取り寄せはこちらから

ショッピングサイトが2024年8月にリニューアル。ロースやひれのとんかつ、串かつ、煮豚、みそだれがセットになった冷凍の「矢場とん名物セット」(5,940円)など、みそかつをはじめとした商品を注文できる。

https://shop.yabaton.jp/

北は外堀通、南は若宮大通の南北約2kmにわたって広がる久屋大通公園は、緑豊かな都心のオアシス。名古屋のシンボル・テレビ塔がそびえる中心部と北エリアは、公園と商業施設が一体となった場所になっており、年間を通じて多彩なイベントが開催されている。

鉄板焼き

旬と質を大切にした一期一会のコース仕立て

この日のメインはシャトーブリアン(手前)。コース(昼14,300円~、夜20,900円~)は完全予約制で毎月1日から翌月分を受付。

 日泰寺(にったいじ)の行楽地として発展した覚王山(かくおうざん)周辺は、参道を中心に個性豊かな店が立ち並び、周辺は閑静な住宅街が広がる。この地で2022年にオープンした「覚王山鉄板焼 長谷川」は、昼夜各1組限定でオーナーシェフ・長谷川 侑(ゆき)氏の鉄板焼きが味わえる店だ。
 麻布十番の鉄板焼きの名店をはじめ、国内外のリゾートホテルでの経験をもつ長谷川氏。食材へのこだわりには並々ならぬ情熱を傾けている。「牛肉をはじめ、契約農家から届く有機野菜や毎朝市場で目利きして仕入れる魚介など、自分が納得した食材をベストな調理でお客様に味わっていただくことを大切にしています」と長谷川氏。和のテイストや季節感をふんだんに盛り込んだ先付や前菜などから始まる一期一会のコースは、その日のゲストのためのもの。産地にとらわれず、肉質で吟味する牛肉をカウンターで仕上げる肉料理がメインディッシュだ。
 「記念日でいらっしゃる方も多いですね」と話す長谷川氏の気さくな人柄もあり、旬の品々を楽しみながら、プライベートなひとときを心地よく過ごせるだろう。

鉄板を前に、笑顔でゲストを迎えてくれる長谷川氏。

覚王山鉄板焼 長谷川

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TEL 070-1648-2999
愛知県名古屋市千種区姫池通1-15 アベニール姫が池1階
名古屋高速道路2号東山線四谷出入口から約10分
名古屋市営地下鉄東山線覚王山駅から徒歩約10分
ランチ 0:30PM入店(~3:00PM)、ディナー 5:00PM~7:00PM入店( ~11:30PM) ※昼夜各1組限定
不定休

どの宗派にも属さない超宗派寺院である日泰寺は、タイ国王から贈られた仏舎利(釈迦の遺骨)や仏像を安置するため、1904(明治37)年に建立。桜やツツジの名所としても知られ、毎月21日の縁日も境内や参道が多くの露店と人々でにぎわう。

取材・文/mado.lab 写真/合田慎二
※価格は消費税込。

生クリームサンド

パティシエの視点で研究を積み重ねた逸品

「生クリームサンド」(162円)は、気温で品質を損なわない10月1週目ごろから6月1週目ごろまでの期間限定で販売。同期間には、およそ1ヵ月ごとに鳴門金時やチョコレートなど味を変えたプレミアム版も登場する。

 1981(昭和56)年に和歌山県有田郡湯浅町で創業した「パン工房カワ」。パン職人でありケーキ職人である川 良弘氏が立ちあげた「ヨーロッパのお菓子とパンの店カワ」がはじまりだ。
 看板商品の「生クリームサンド」は、川氏がフランスで出合った、イチゴジャム入りコーヒーチョコレートから着想を得て生まれた。コーヒー風味のパンに、イチゴジャムとホイップを挟み込んだ、パティシエならではのアイデア商品。累計販売数1500万個を超える人気の秘密は、パンとイチゴジャム、ホイップによる三味一体のバランスだ。「質の高い素材のかけ合わせが必ずしも“おいしい”を生み出すわけではありません」と語るのは、本社企画室課長の川 ともり氏。生クリームサンドは、他社が何度も真似てきたものの、なかなか長続きはしない。同店では、風味香るふわふわのコーヒーパンに、酸味のある鮮やかなポルカ種の自家製イチゴジャムと、甘さ控えめの軽やかなホイップを挟む。この究極のバランスこそが、40年以上変わらない、飽きの来ないおいしさに繋がっている。

パン工房カワ 本店

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TEL 0737-63-6394
和歌山県有田郡湯浅町湯浅1935-1
阪和自動車道有田ICから約10分
JR紀勢本線湯浅駅から徒歩約15分
9:00AM~7:00PM
火曜休

https://bakery.e-kawa.co.jp/

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お取り寄せはこちらから

カワの公式通販サイトからは生クリームサンドのほか、カワが手がけるスイーツに特化した通販サイト「一六一八」が扱う和歌山県産果実をぜいたくに使ったアイスクリーム「実-minori-SET」(8個入・4,800円)も買える。

パン工房カワ

https://bakery.e-kawa.co.jp/

和歌山県有田郡湯浅町は古くからしょうゆ醸造業が盛んで、文化年間(1804~1818年)には92軒ものしょうゆ店が営業していたとされる。しょうゆ醸造業に関わる町家や土蔵など、近世から近代の建造物が多く残り、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。

鉄板焼

豪快に焼きあげる黒毛和牛と魚介

ディナーのステーキ肉などで味わえるA5ランクの超特選黒毛和牛。同店では海鮮にもこだわり、店内にある生けすには、オマールエビやイセエビ、アワビなどの高級食材が常時用意されている。

 和歌山城の北側を東西に流れる市堀川は、江戸時代には北外堀として、荷揚げでにぎわった。市堀川に向かって店を構え、創業25年を迎えた人気店が「鉄板焼ステーキ 京橋デュッセル」だ。店内には「大正ロマン」にこだわった、優雅で上質な空間が広がっている。
 自慢のステーキ肉は、シェフが目利きした特選黒毛和牛の最高級ランクA5雌牛を、全国から取り揃えている。ヘルシーな赤身が特徴の、和歌山県産の紀州和華牛(A3・4)もおすすめ。人気の「金閣コース」(20,900円〜)では、肉をフィレまたはロースから選べ、魚介(オマールエビまたはイセエビ)や、オア(ガチョウ)種のフォアグラのソテー(トリュフ添え)などとともに繊細な味わいを堪能できる。
 「特別な日に来店されるお客様が多いので、味もサービスも満足していただけるように心がけています」と語るのは、鉄板焼調理主任の吉田将吾氏。シェフとの会話も、鉄板焼の楽しみのひとつ。目の前の鉄板では炎が立ち上り、豪快に食材が焼きあげられていく。ライブ感たっぷりのカウンターステージで、至福のひとときに酔いしれよう。

鉄板に面して設けられたカウンター席。

鉄板焼ステーキ 京橋デュッセル

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TEL 073-433-1700
和歌山市駿河町48-1
阪和自動車道和歌山ICから約20分
JR紀勢本線・南海本線和歌山市駅から徒歩約15分
11:30AM~1:30PM(L.O.) ※ランチは金~日のみ、5:30PM~9:30PM(L.O.)
月曜休 ※臨時休業日あり

http://www.dussel.jp/

和歌山城は、徳川御三家のひとつ紀州徳川家の居城。市堀川に架かる京橋は、江戸時代に和歌山城の正面入り口に当たる京橋御門(ごもん)の前に架けられ、大坂や奈良、京都へ続く街道の起点となった。市堀川沿いには遊歩道が整備されている。

取材・文/藪内成基 写真/合田慎二
※価格は消費税込。 L.O.=ラストオーダー
●取材時期:2024年9月上旬 ※価格など掲載内容は施設や店舗の諸事情により変更となる場合があります。

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