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連載 趣味のある休日

趣味のある休日

カクテル&ホームバー入門

東京・銀座「bar Mehr Licht(バー メア リヒト)」は、重厚感のある一枚板のカウンターが落ち着いた雰囲気を醸し出すオーセンティックバー。

プロのバーテンダーが作るカクテルは、至福の時をもたらしてくれる。酒やその他の飲料、フルーツやハーブなど、さまざまな味わいをひとつのグラスに閉じ込めるカクテルの楽しみ方はまさに無限だが、グッズやレシピにこだわってみると、家庭でもそれなりに再現できるもの。まずはカクテルの基礎知識から身に付けてみよう。

2025.2.25

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スタンダードなカクテル5種からその魅力を教わる

 「液体の芸術」ともいわれるカクテルの世界。表現の幅が広く、同じ名前のカクテルでも、作る人の個性で味わいはまた異なる。まずは代表的な5つのカクテルについて、銀座「bar Mehr Licht」のオーナーバーテンダー、浅川雅樹氏に解説してもらった。

  • ハイボール

    ウイスキーを使ったものが一般的だが、酒をグラスに注いで炭酸水で割ればすべてハイボールと呼んでいい。酎ハイは「焼酎ハイボール」の略で、タンブラーなどで飲むロングスタイルのカクテルに分類される。最近ではブランデーやクラフトジンのハイボールも人気で、酒のグレードや炭酸水の分量、氷の量などを工夫することで味わいは大きく異なってくる。シンプルだが奥深いカクテルだ(1,370円~)。

  • ジントニック

    多くのバーで人気があり、自宅で作るカクテルとしても定番。一般的にはドライジン、トニックウォーター、ライムで作るが、こちらではレモン果汁とビター(リキュールの一種)も加える。ライムはギュッと搾るとエグ味が出るので、白い芯の部分や皮に切れ目を入れ、果汁を搾りやすくする。トニックウォーターの甘みが気になる場合は、果汁を多くしたり、炭酸水を加えたりして調整しよう(1,370円~)。

  • ギムレット

    レイモンド・チャンドラーによるハードボイルド小説『長いお別れ』のクライマックスに登場する「ギムレットには早すぎる」というセリフで有名な、ジンとライム果汁をシェークして作るショートカクテルの定番。自宅でシェーカーを使って作るカクテルとして、真っ先に思い浮かぶカクテルともいえるだろう。シェーカーはシンプルに縦に振ると、中身が混ざりやすくなる(1,760円~)。

  • マティーニ

    「カクテルの王様」といわれ、本来ミキシンググラスにジンとドライベルモット、氷を入れてステア(混ぜ合わせること)して作るショートカクテル。映画『007』シリーズで、ジェームズ・ボンドが「ウォッカマティーニを、ステアではなくシェークで」とオーダーするシーンも有名だ。最近ではエスプレッソマティーニや、ストロベリーマティーニなど、その種類は多種多様になっている(1,760円~)。

  • ネグローニ

    ジン、カンパリ、スイートベルモットを使った甘くて苦く、濃い、食後酒としてぴったりのカクテル。フィレンツェのリストランテ「カソーニ」に通っていたカミーロ・ネグローニ伯爵のために作られたカクテルといわれる。一般的には氷を入れたロックグラスに作るが、店ではステア技法で作るショートスタイルで提供。時間をかけて味わっても薄まらず、ゆっくり楽しめるカクテル(1,980円~)。

bar Mehr Licht
バー メア リヒト

サムネイル

TEL 03-4400-3215
東京都中央区銀座1-21-2 ギンザヨシダビルⅡ 201
6:00PM~翌1:00AM(最終入店 0:30AM(深夜))
日曜休(月曜が祝日の場合は日曜は営業、月曜休)
チャージ:1,100円
※入店時はビル1階のインターフォンで201「呼出」を押す。

https://www.instagram.com/bar_mehrlicht/

こだわりのカクテルを自宅で作ってみる

 フルーツやハーブ、コーヒーを使ったカクテルのレシピを、東京・銀座「BAR yu-nagi」のオーナーバーテンダー・神木俊行氏に教えてもらった。

 今回紹介するのは、シェーカーなどの特別なバーツールがなくても、自宅にあるキッチン道具で作れるカクテルばかり。おいしく作るポイントは素材にある。
 「例えばジントニック。いまは広島県産のレモンを使用していますが、初夏から秋にかけてはスダチ、冬にはユズといったように、その季節に手に入る柑橘(かんきつ)で作るといいでしょう。モヒートなどほかのカクテルを作るときも、旬の柑橘を使うことで、季節の移り変わりが楽しめます。ブラッディメアリーは市販のトマトジュースではなく、味の濃いミニトマトを使うのがおすすめ。フレッシュなものを使うと香りも味わいも格段にアップします」と神木氏。コーヒーカクテルは、抽出したコーヒーを薄めずに冷やすのがポイント。ちょっとした気遣いで、自宅でもおいしいカクテルが楽しめる。

国産レモンのジントニック

国産の旬の柑橘を使って作るジントニック。トニックウォーターだけでなく炭酸水も加えて、甘みを抑えすっきりした味わいに仕上げる。
  • ■材料
    レモン…1個
    氷…適量
    ジン…35ml
    トニックウォーター…100ml
    炭酸水…70ml

  • ■作り方
    ❶レモンの皮を2~3枚削ぎ切りにしておく。
    ❷レモンを1/6にカットし、中央のワタの部分は切って取り除く。
    ❸タンブラーに②のレモン3切れ分の果汁を搾り入れ、1切れはタンブラーに入れる。

  • ❹③に氷を入れてジンを注ぎ、タンブラーを傾けて軽くステアする。
    ❺トニックウォーターと炭酸水を注ぎ、軽くステアする。

  • ❻①のレモンの皮を搾って香りを付ければ完成。
    ■POINT
    国産のワックス不使用の柑橘類を使う。
    レモンは芯の部分を切り取ることで果汁が搾りやすくなり、苦味が出にくくなる。

フレッシュトマトのブラッディメアリー

濃厚なトマトの香りと味を楽しむカクテル。店ではつぶしたトマトを濾(こ)してから作るが、家庭ならミキサーを使うと簡単。
  • ■材料
    ミニトマト…7~10個
    ウォッカ…30ml
    ビネガー…10ml
    オリーブオイル…10ml
    塩…少々
    コショウ…少々
    ミネラルウォーター…100~150ml

  • ■作り方
    ❶ミニトマトは洗い、ヘタを取っておく。
    ❷ミキサーに①と、そのほかの材料をすべて入れて撹拌(かくはん)する。

  • ❸タンブラーに注げば完成。
    ■POINT
    トマトは味が濃く、水分もあるフルティカトマトなどのミニトマトを使用。
    オイルはエゴマオイルなど好みのものでよい。

スペアミントのモヒート

文豪・ヘミングウェイがこよなく愛したカクテルのひとつとして有名なモヒート。甘みに溶けにくい粗糖を使うことで、おいしさが持続する。
  • ■材料(2名分)
    スペアミント(葉)…適量
    粗糖…小さじ2
    レモン果汁…10~15ml
    ( レモン1/6カット約3切れ分)
    クラッシュアイス(普通の氷でもよい)…適量
    ラム酒(ダークラム)…35ml
    炭酸水…100ml

  • ■作り方
    ❶タンブラーにスペアミントを入れ、バースプーンやマドラーを使って軽くつぶす。

  • ❷つぶしたミントの上に粗糖を入れ、その上にレモン果汁を注いで沁(し)み込ませる。

  • ❸②にクラッシュアイスを入れ、炭酸水を注ぎ、ラム酒を注ぎ入れる。
    ❹バースプーンでガシャガシャと混ぜ、ストローを挿して完成。
    ■POINT
    やや甘みのあるダークラムで作る。ストローを使うことで、甘みが濃くアルコール度数が低いところから飲み始めることができ、時間が経ってもおいしく飲める。

ブラックルシアン

コーヒーリキュールは使わず、ハンドドリップで抽出したコーヒーで作るシンプルで甘くないカクテル。コーヒーは薄めずに冷やすのがポイント。
  • ■材料
    コーヒー…100ml
    氷…1個
    ウォッカ…30ml

  • ■作り方
    ❶ボウルに氷水を作り、サーバーを氷水に浸けた状態でコーヒーをドリップする。コーヒーが完全に冷えるまで15分程置いておく。
    ❷器に氷を1個入れ、ウォッカを注ぎ入れる。

  • ❸①のアイスコーヒーを注ぎ、軽くステアすれば完成。
    ■POINT
    焙煎(ばいせん)してから日が浅いコーヒー豆を使う。
    コーヒーに直接氷を入れず、周りから冷やして作る。

BAR yu-nagi
バー ユウナギ

サムネイル

TEL 03-3572-9977
東京都中央区銀座6-8-6 木の実ビル地下1階
6:00PM~翌2:00AM(土 ~0:00AM(深夜))
日・祝、年末年始休

https://ginza-bar.com/

取材・文/土井ゆう子 写真/伏木 博
●取材時期:2024年9月下旬 ※価格は消費税込。
※価格など掲載内容は施設、店舗の諸事情により変更となる場合があります。

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