首都圏から出かけるおすすめ日帰り温泉
温泉旅では、湯船からの景色も旅気分を盛りあげてくれる大事な要素。首都圏からは、海辺の陽光煌めく千葉県南房総・鴨川温泉と、山と湖のコントラストを楽しめる神奈川県・箱根温泉で、充実の日帰り温泉が楽しめる施設を紹介する。
多彩な風呂で、気軽にもぜいたくにも楽しめる海辺の湯宿
東京から特急で約2時間、車なら1時間半程でアクセスできる千葉県南房総の鴨川温泉。海辺に立つ「鴨川館」では、日帰りで温泉と食事が楽しめるプランが用意されている。「館内利用券付ご入浴プラン」は、自家源泉の大浴場「潮騒の湯」に入浴できるほか、2,000円分の館内利用券が付いたプランだ。潮騒の湯は、内風呂、露天風呂に加え、サウナなど多彩な風呂を完備する。館内利用券でランチやディナーを楽しむもよし、追加チャージでエステやマッサージを受けるもよし。自由度が高く、使い勝手がいいのが特徴だ。潮騒の湯に加えて、太平洋を一望するインフィニティスタイルの「温泉ぷーろ HARUKA」が利用でき、個室食事処でのランチがセットになった「松林」というワンランク上の日帰りプランもある。
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大浴場の「潮騒の湯」は、男女入れ替え制で「ときわの湯」と「みぎわの湯」があり、内風呂、露天風呂、サウナなど多彩な風呂を完備。写真はみぎわの湯の炭酸風呂。
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松林プランの昼食の一例。お造り、伊勢エビ鬼殻焼き、牛ステーキなど。内容は季節によって異なる。
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松林プランで利用できる個室食事処。
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ときわの湯の野趣あふれる露天滝風呂。
最長7〜9時間滞在可能な日帰りプランでゆったりと
館内の至るところに日本画家の作品やアンティークの家具などが配され、気品漂う「箱根七瀬」。日帰りプランは、基本的に2:00PMチェックイン、9:00PMチェックアウトで最大7時間滞在が可能。ほかに、チェックインが正午という最大9時間滞在可能なプランもある。すべてのプランで客室を使うことができ、日帰りとは思えないほど、ゆったりのんびりとくつろぐことができる。温泉はすべて自噴・自家源泉かけ流し。大浴場には男女ともにサウナを完備。趣の異なる3つの貸切半露天風呂は、45分を目安に、出入口に施錠して利用するシステム。シンプルな夕食なしプラン、季節の和会席が味わえる夕食付プランから選ぶことができる。
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スイートルーム使用のプランなら、大浴場、貸切風呂とあわせて客室の風呂も使用できる。写真は源泉かけ流しで檜の半露天風呂。
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夕食付プランの料理の一例。季節の食材を使用した和食会席で、レストラン「早川」で6:00PMまたは6:30PMからスタート。内容は季節によって異なる。
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広さ41～49平方メートルあるスイートルームの一例。作務衣やタオルも用意されている。
湯船から富士山を望む絶景の日帰り温泉施設
「絶景日帰り温泉 龍宮殿本館」は、平等院鳳凰堂を模して建てられたクラシックホテルの建物をベースとした、日帰り専用の温泉施設。その豪華なたたずまいとともに、湯船に浸かりながら芦ノ湖と雄大な富士山を望むロケーションがすばらしい。入浴のみ、ランチのみで利用できるフレキシブルさは使い勝手がよく、観光の合間やゴルフの後に立ち寄るのにもいい。入浴とランチのセット、最大8時間利用可能な個室でゆっくり過ごせるプランもある。リラクセーションルーム、マッサージルーム、貸切個室（有料）も完備し、各々の目的に応じて多彩な過ごし方ができる。
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目の前に富士山、眼下に芦ノ湖を望む女性風呂「胡蝶」の露天風呂。このほか内風呂やスチームサウナもある。男性露天風呂「夢殿」からも芦ノ湖と富士山が眺められる。
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共用お休み処「聚楽」、女性専用お休み処「夕霧」では、季節で移ろう窓からの景色を眺めながら過ごせる。貸切個室（3時間・7,000円～・要予約）もある。
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ランチメニューのひとつ「姫湯葉粥御膳」（2,950円）。
近畿圏から出かけるおすすめ日帰り温泉
気軽に利用できるスーパー銭湯や温泉施設が多い近畿エリア。京都・大阪・神戸などの都市部から出かけやすく、食事付プランやエステが受けられるなど、充実した施設を紹介する。
多彩な設備とプログラムで気軽に“都市湯治”を体験
神戸・三宮から無料シャトルバスで約5分の温泉旅館。「温泉利用型健康増進施設」として厚生労働大臣から認定を受けていて、気軽に“都市湯治"が体験できると注目されている施設だ。基本的な入館料で利用できる1階の屋内大浴場、露天大浴場は、地下約1150メートルから湧き出る温泉で、サウナも完備されている。別料金で屋外温水プールや屋内フィットネスプール、岩盤浴なども利用可能だ。さらにはホットヨガやエクササイズのプログラム、マッサージのメニューもあり、さまざまなタイプの食事付プランと組み合わせて利用すれば、目的に応じて多彩な過ごし方ができる。
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露天大浴場には、足踏みマッサージストーンの上を歩く足湯、肩までゆっくり浸かれる深湯、寝湯、壺湯など、さまざまな湯船がある。
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「天然温泉と特選素材の御膳のこだわりプラン」（9,240円～）では、神戸牛の石焼きが供される。
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岩盤浴と溶岩浴ができる施設「八蓮花」（利用料1,100円）。
食事と入浴のセットでぜいたくなひとときを満喫
京都の観光地、嵐山に程近い湯の花温泉。京料理に定評のある湯宿「すみや亀峰菴」に、入浴と昼食、または夕食がセットになった日帰りプランがある。趣深い茅葺門のエントランスを抜けると、そこは日常から切り離された別世界。現代アート作家・柳 幸典氏のギャラリーも兼ねるスタイリッシュなロビー。京都の昔ながらの台所を彷彿させるおくどさん（かまど）のあるダイニング「旬膳瑞禾（しゅんぜんずいか）」での食事。そして、内湯と露天風呂を備えた「離れの湯」での入浴。別料金で貸切露天風呂（前日までに要予約）も利用できる。人気が高いので早めの予約がおすすめだ。
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「離れの湯」の女性用露天風呂。直径1.6メートル程の桜の木をくり抜いた湯槽が趣深い。男性用・女性用ともに内風呂と露天風呂がある。
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日帰り昼食プランの料理の一例。旬の食材や地野菜を使用し、メインは焼き魚・猪肉の山椒焼き・地鶏の朴葉味噌焼・美肌豚の小鍋などから選択できる。
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ダイニング「旬膳瑞禾」の一角にあるテーブル席。緑を眺めながら食事が楽しめる。
海を見晴らす露天風呂と瀬戸内料理を楽しむ
大阪から在来線で2時間弱。播州赤穂の瀬戸内海に面して立つ「銀波荘」は、海に溶け込むような絶景の露天風呂が魅力の温泉宿。源泉を100パーセント使ったかけ流しの湯は、ミネラル成分を多く含む塩化物泉。立ち寄り湯として入浴のみ（LINEで要予約）で楽しむことができるが、瀬戸内産の新鮮な魚介を使った会席料理とセットになった「日帰り昼食プラン」の人気が高い。海を見晴らす食事処「福寿亭」で供される料理は、冬は真ガキ、春はタイ、夏は岩ガキなど、旬の食材が味わえるので、季節ごとに訪ねるのもよいだろう。館内の利用時間は昼食付プランの場合、11:30AMから2:30PMまで。JR播州赤穂駅からの無料送迎バスがあるのもうれしい。公共交通機関を利用すれば、湯あがりのビールや食事時のアルコールも楽しめる。
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海と空に溶け込むように造られた湯船から見る瀬戸内海の景色が圧巻。昼間は女性用になる「天海の湯」。
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6月からの昼食プランで提供予定の「瀬戸内産の岩牡蠣会席」。冷鉢としてミルキーで新鮮な岩ガキが味わえる（1名分・2個）。
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6～8月の昼食プランの料理の一例。旬のタコやハモ、スズキのお造りなど。
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瀬戸内海を見晴らせる、和モダンな雰囲気の食事処「福寿亭」。広々とした空間がすがすがしい。
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マッサージ機のある湯あがり処。落ち着いた雰囲気のなかでリラックスできる。
取材・文／土井ゆう子
●取材時期：2025年1月中旬 ※価格は消費税込。
※価格など掲載内容は時期や天候、施設の諸事情により変更となる場合があります。