土佐熟成あかうし
幻の和牛を長期熟成でさらにおいしく
「土佐あかうし」は土佐褐毛牛ともいわれ、高知県内のみで生産される稀少な和牛ブランドだ。
中山間地で放牧され、広大な草原を動き回りながら自然に生えている牧草などを食べて育つ。そのため、赤身肉のうまみ成分が多く、とくに甘みを感じるアミノ酸の総量は黒毛和種の2倍以上になるという。サシと呼ばれる霜降りも入りすぎることなく、赤身とのバランスが絶妙。濃厚でありながら重すぎず、食べ飽きることがないと評判だ。しかしながら、年間出荷量はわずか500頭前後。県外に出回ることがほぼないため、幻の和牛ともいわれている。
1966(昭和41)年創業の「元祖。焼肉専門。天下味」では、そんな土佐あかうしの販売に力を入れている。目利きのスタッフが直接市場に足を運び、吟味した肉を約30日間長期熟成させてさらにうまみをアップ。「土佐熟成あかうし」として提供する。おいしさを伝えるのはもちろん、生産者を守るためでもあるという。
高知でしか食べられない幻の和牛。高知を訪れた際は、ぜひ味わっていただきたい。
高知市の南東部に位置する五台山公園。山頂には四国霊場第31番札所の竹林寺や、高知県出身の世界的な植物分類学者・牧野富太郎博士の偉業を顕彰する高知県立牧野植物園がある。中腹にある展望テラスからは、高知市街や浦戸湾の絶景を楽しむことができる。
元祖。焼肉専門。天下味(てんかあじ) 桟橋本店
TEL 0120-41-2946(フリーダイヤル)
高知市桟橋通1-5-6
高知自動車道高知ICから約17分
とさでん交通桟橋通一丁目駅から徒歩約3分
11:00AM~3:00PM、5:00PM~9:30PM(L.O.)
無休
わら焼き鰹塩たたき
土佐を代表する料理を本場で味わう
土佐の郷土料理といえば、いわずと知れた「カツオのたたき」。もともとは漁師が船上で食べていたまかないだったものが、一般に伝わったのだそうだ。たたきという調理方法も、船上で鮮度の落ちたカツオを食べるために生み出されたものだという。いまでは全国に広まり、高知でなくても食べられるカツオのたたきだが、本場の味は格別なので、ぜひ現地で味わってほしい。
県内6店舗のほか、東京や大阪などでも店を構える「明神丸」は、1959(昭和34)年から土佐佐賀漁港でカツオ漁を営む「明神水産」の飲食部門として誕生。カツオのたたき本来のうまさと本物の味を届けたいという強い想いから、一本釣り漁師が釣りあげた新鮮なカツオを用い、漁師だからこそ知る最もおいしいカツオの食べ方にこだわる。燃えあがるわらの炎で一気に焼きあげてうまみを閉じ込め、天日塩で食べる「わら焼き鰹塩たたき」を生み出したのも、漁師町ならではの味を再現できないかと試行錯誤を重ねた結果だ。
高知が誇る“これぞ本物の味”をぜひご堪能あれ。
幕末に活躍し、いまも多くの人々を魅了する坂本龍馬。高知市内にはゆかりの施設が点在。市街中心部には少年・青年時代を紹介する「龍馬の生まれたまち記念館」が、桂浜公園には業績や人柄、考え方などを紹介する「高知県立坂本龍馬記念館」が立つ。
明神丸 はなれ
TEL 088-802-6102
高知市本町2-1-2 谷内ビル
高知自動車道高知ICから約20分
とさでん交通堀詰駅から徒歩約2分
5:00PM~10:30PM(L.O.)
水曜休
お取り寄せはこちらから
魚を傷つけにくい一本釣りで釣りあげ、船上ですぐに冷凍。良質なわらで焼きあげたカツオのたたきや刺身など、明神水産こだわりの味がお取り寄せできる。土佐の地酒や焼酎とのセットもある。
取材・文/松木麻紀
写真/恒岡健太
※価格は消費税込。 L.O.=ラストオーダー
●取材時期:2024年8月上旬 ※価格など掲載内容は施設や店舗の諸事情により変更となる場合があります。
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