メルボルンの洗練されたグルメとステイを堪能の代表イメージ

旅行 海外特集

Melbourne[メルボルン]

メルボルンの洗練されたグルメとステイを堪能

ブドウ畑とオーストラリアらしいユーカリの木々に囲まれたワラメイト丘陵のふもとに立つ「ソウマー・オブ・ヤラバレー」。

オーストラリアのなかでも、食べ物がおいしいことでも知られているのがメルボルン。世界各地から集まってきた美味を心ゆくまで堪能したい。滞在は、アートの街にふさわしいスタイリッシュなホテルで。あわせて、郊外の有名ワイナリーにも足をのばしたい。

2024.12.13

TAGS

気取らない料理と雰囲気を味わいたい

 メルボルンは、散策しながら小さな店舗を見つけるのが楽しい街でもある。また、移民国家の街らしく、本場さながらの多国籍な料理が味わえるのもうれしいところだ。
 19世紀から市民の胃袋を支えてきたクイーン・ビクトリア・マーケットに隣接した「エル・リンコン」は、スペイン料理のレストラン。州内で生産された旬の食材と本場直輸入の食材をふんだんに使ったメニューが並ぶ。一番人気のパエリアは、2名分をグループでシェアできるほどボリュームたっぷり。ふらりと立ち寄って、タパスとワインで一杯やるのもおすすめだ。

エル・リンコン El Rincon

一番人気の「シーフードのパエリア」(1名分・AU$39)。2名分からオーダーできる。

 オーストラリアのコーヒー文化を牽引するメルボルンならではの、おいしいコーヒーが飲めるカフェも外せない。中心部からトラムで15分程の住宅街、フィッツロイにある「インダストリー・ビーンズ・フィッツロイ」は、メルボルン発のコーヒー文化をリードする存在。開放感あふれる居心地のよいこのカフェでは、店内でローストされた香り高いコーヒーとともに、朝食やランチが楽しめる。併設されたショップで販売している自家焙煎のコーヒー豆やグッズをみやげにするのもいいだろう。

インダストリー・ビーンズ・フィッツロイ Industry Beans Fitzroy

「ワトルシード・パンナコッタ」(手前・AU$19)。コーヒーは各AU$5.5。

 街なかに約900もあるというレーンウェイのなかでも、カフェ通りとして有名なデグレーブス・ストリートに並ぶ「エクスプレッソモンド」は、朝から夜まで営業しているカフェ。多くのカフェが午後3時ごろに閉店してしまうこの街では貴重な存在だ。コーヒーだけでなく、朝食やランチ、ディナーにぴったりな食事のメニューが豊富なのもうれしい。通りに並ぶテーブル席に陣取っての街角ウォッチングにもおすすめだ。

エクスプレッソモンド Xpressomondo

ランチにぴったりな「コーン・フリッター・スタック」(手前・AU$27.5)、「パスタ・アマトリチャーナ」(奥・AU$28.9)、コーヒー(小・右奥・AU$5、大・左手前・AU$7)。

エル・リンコン El Rincon

サムネイル

TEL 0450-902-222
69 Victoria Street, Melbourne
9:30AM~9:30PM(金・土 ~11:00PM、日 ~4:00PM)
月曜、12/25休

https://elrincon.com.au/

インダストリー・ビーンズ・フィッツロイ Industry Beans Fitzroy

サムネイル

TEL 03-9417-1034
70-76 Westgarth Street, Fitzroy
7:00AM~3:30PM(土・日 8:00AM~)
12/25休

https://industrybeans.com/pages/_tzroy-cafe-and-roastery/

エクスプレッソモンド Xpressomondo

サムネイル

TEL 0425-745-683
33 Degraves Street, Melbourne
8:00AM~8:00PM
無休

アートの街のスタイリッシュなホテルでくつろぐ

 アートの街としても知られるメルボルンでは、伝統に縛られないラグジュアリーな滞在ができるホテル「QT メルボルン」を常宿にしたい。ゲスト一人ひとりのペースに合わせた心地よいサービスがモットーのスタイリッシュなホテルだ。街の中心部に位置し、ショッピングに便利なのはもちろん、徒歩圏内に地元で人気のレストランやバーがいくつもあるため、食べ歩きも楽しめる。

QT メルボルン QT Melbourne

ビルの谷間を渡る風が心地よいルーフトップ・バー。おつまみや食事のメニューも充実。

 重厚な玄関ドアを開けた先には、開放的な吹き抜けのロビーが広がる。モダンな家具と洗練されたインテリアが、アートの街に来たことを実感させてくれるだろう。
 さり気なく小物やアートが飾られたゲストルームは、モダンでありながらどこか懐かしさを覚えるインテリアで、自宅のようなくつろぎを演出してくれる。上質なリネンやアメニティー、独立型のバスタブは、歩き回った疲れをいやすのに最適だ。

吹き抜けのロビーエリアには、8:00AMから3:00PMまで軽食がとれるカフェスタイルのデリもある。

 このホテルに滞在したら、ぜひとも訪れたいのが、メルボルンのスカイラインが一望できるルーフトップ・バー。夕暮れから夜にかけての時間帯がとくにおすすめだ。広々としたデッキからは、立ち並ぶ高層ビルが徐々に紅く染まっていく、この街ならではの美しい風景が堪能できる。オリジナルのカクテルで一杯やりながら夕景を眺めるひとときは、せわしない日常から解き放たれたことを実感する、とっておきの時間になるに違いない。

カクテル「ペッパード・ウィズ・ロイヤリティ」(手前)、「ヴィンセント・マンゴー」(左)、「ジン・サワー」(右奥)(各AU$26)。

 QT メルボルンでは、フレンドリーなスタッフが、リラックスした滞在ができるよう、いつでもアシストしてくれる。肩肘張らず、気の向くままに、自由なメルボルン・スタイルの滞在を楽しみたい。

QT メルボルン QT Melbourne

サムネイル

TEL 03-8636-8800
133 Russell Street, Melbourne

https://www.qthotels.com/melbourne/

近郊に足を延ばして名ワイナリーへ

 メルボルンから車を走らせること約1時間。なだらかな丘陵地帯に入ると、ユーカリが生い茂る豊かな森と、どこまでも続くブドウ畑が見えてくる。約2500ヘクタールのブドウ栽培総面積を誇るビクトリア州最古のワイン産地、ヤラバレーだ。冷涼な気候で、平均年間降雨量は約750〜950ミリメートルと、ワイン造りに理想的な環境が整っている。

ソウマー・オブ・ヤラバレー SOUMAH OF YARRA VALLEY

高級感のあるゲートの向こうに広がるブドウ畑が美しい。

 ヤラバレーに初めてブドウの木が植えられたのは1838年。最初のブドウ畑は、1889年に南半球初のコンクール受賞ワインを生み出した。ブドウ栽培は一時衰退したものの、1960〜1970年代にかけて復活。現在では80以上のワイナリーが点在し、高品質なワインを造り続けている。

セラードア(直売所)では、各種ワインの購入とテイスティングができる。

 緑あふれる美しい自然が広がるこのエリアは、メルボルンからアクセスしやすく、週末のショートトリップ先としても人気だ。ワインとおいしい料理を満喫するなら、ワラメイト丘陵のふもとにある「ソウマー・オブ・ヤラバレー」へ。上質で丁寧なワイン造りが評判のワイナリーだ。

テイスティング(有料)してから、お気に入りのワインを見つけるのがおすすめだ。

 北イタリアの土壌とよく似たこの地で造られるワインは、数々のコンクールで14個以上のメダルとトロフィーを獲得。敷地内のトラットリアでは、自慢のシャルドネやピノ・ノワールのワインとともに、本格的な北イタリア料理を楽しめる。ソウマー・オブ・ヤラバレーには、ヴィラタイプの宿泊施設もある。おいしいイタリア料理とワインを堪能した後は、ブドウ畑に囲まれた環境で眠りにつく。そんな究極の休日を過ごしに訪れてみたい。

ソウマー・オブ・ヤラバレー SOUMAH OF YARRA VALLEY

サムネイル

TEL 03-5962-4716(直売所)
18 Hexham Road, Gruyere
直売所 10:00AM~5:00PM、トラットリア 11:30AM~4:00PM
12/25休(トラットリアは1/1とボクシングデー(12/26)は限定メニューとなり要予約)

https://soumah.com.au/

取材・文・コーディネート/平野美紀 写真/平野正洋

●取材時期:2024年8月下旬 ※掲載内容は時期や天候、施設の諸事情により変更となる場合があります。

ページトップへ戻る