ハンバーガー
アメリカナイズされた
沖縄初のファストフード
沖縄県民の間で「エンダー」の愛称で親しまれ、観光客にも抜群の知名度を誇るファストフードチェーン「A&W」。その歴史は古く、1919年にまでさかのぼる。アメリカ・カリフォルニア州で薬局の店員として働いていたロイ・アレン氏が、病弱な友人のために薬草などを調合して作ったヘルシードリンク「ルートビア」が好評を博したことをきっかけに、A&Wを設立。以降、アメリカだけでなくフィリピンなどでもフランチャイズ展開していた。沖縄には1963年に沖縄初のファストフード店となる屋宜原(やぎばる)店(現在休業中)が、1969年には第2号店・牧港(まきみなと)店がオープンした。現在は国際通り松尾店など県内で22店舗が営業している。
ハンバーガーは「オールアメリカンフード」を謳(うた)うだけあり、どれも大ぶりでボリュームがあるのが特徴。ジューシーなパティと、シャキッとした生野菜とのコンビネーションも抜群。ジャガイモの粉末を成型して揚げた「スーパーフライ」や「カーリーフライ」、A&Wの顔ともいえる「ルートビア」もぜひオーダーしたい。
浦添市には琉球王国以前に栄えた中山国の王城、浦添城跡がある。城壁の一部が残るのみだが眺めがよく、街並みや東シナ海が一望できる。また王家の陵墓・浦添ようどれや、資料館の浦添グスク・ようどれ館もあり、琉球の歴史に想いをはせることができる。
A&W牧港店
TEL 098-876-6081
沖縄県浦添市牧港4-9-1
沖縄自動車道西原ICから約15分
沖縄都市モノレール(ゆいレール)古島駅から車で約20分
6:00AM~翌2:00AM
無休
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オンラインショップではA&Wのロゴが入った商品やオリジナルキャラクター、ルーティの商品が購入可能。人気はロゴTシャツ(3,000円)とメッシュロゴキャップ(2,800円)。
ステーキ
沖縄のステーキ文化を
牽引し続ける老舗
「お酒を飲んだ後はステーキで締める」。そんな食文化が存在するほど、ステーキは沖縄県民にとって身近な存在だ。沖縄は1945年から1972年までの27年間、米国による統治時代を経験。その間に、ハンバーガーなどアメリカのさまざまな食文化が流入し根付いてきた。ステーキもそのひとつ。食べ応えのある本格的なステーキは、駐留するアメリカの人々の胃袋を大いに満足させる一方、県民にも浸透。1950年代には那覇市を代表する歓楽街、辻町にステーキ専門店が点在することとなった。
「ステーキハウス88 辻本店」は、1955年に創業し米軍の営業許可証「Aサイン」をもつ「CLUB88」をルーツに、1978年に開業。肉質を重視して選び買い付けたステーキ肉は、網焼きにすることで牛肉本来のうまみを存分に引き出し、しかも安価な料金で提供し続けてきた。ステーキだけでなく、「牛汁定食」(1485円)などの定食もメニューに並び、大衆食堂感覚で利用する県民も多い。系列店は県内に25店舗。那覇空港や国際通りにもあるので気軽に立ち寄りたい。
店から徒歩5分程のところにある波上宮(なみのうえぐう)は、沖縄総鎮守として古くから崇敬を集めている神社。赤瓦が施された社殿が沖縄らしさを際立たせている。すぐ近くには那覇市内唯一の海水浴場・波の上ビーチがあり、夏季には海水浴客でにぎわう。
ステーキハウス88(はちはち) 辻本店
TEL 098-862-3553
沖縄県那覇市辻2-8-21
◆那覇空港から約10分
■沖縄都市モノレール(ゆいレール)旭橋駅から徒歩約8分
11:00AM~翌1:00AM(L.O.)
無休
取材・文/伊東一洋(トラベローグ)
写真/大湾朝太郎
※価格は消費税込。 L.O.=ラストオーダー
●取材時期:2024年7月上旬 ※価格など掲載内容は施設や店舗の諸事情により変更となる場合があります。
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