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冬の“至福”を贈る

“贈り物達人”に聞く

大切な人に感謝の気持ちを伝えたり、相手との絆を深めたり……。贈り物選びには楽しみがある半面、ちょっとした気遣いも必要で悩ましいもの。相手の心にきちんと届く贈り物選びのコツとトレンドを、ギフトコンシェルジュの河野ひろこ氏に教えてもらいました。

2026.10.26

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Q1 気の利いた贈り物選びのポイントとは?

 贈り物には、相手をどれだけ理解し、想像できるか、その解像度が表れるもの。解像度を上げるためのポイントが3つあります。
 ひとつ目は、贈る相手がどんな時間を大切にしているかを知ること。例えば料理好きの人への贈り物を考えるとき、人をもてなす時間が好きなのか、料理そのものを探求する時間が好きなのか、健康のために取り組む時間が好きなのかで、選ぶものが変わります。モノだけでなく時間に着目するとギフトの方向性が定まりやすいでしょう。ふたつ目は、生活スタイルや健康状態、家族構成を見ること。子育ても仕事も頑張っているとか、忙しそうなど、相手の日常に目を向けると贈り物選びのヒントが見つかります。3つ目は、季節感やトレンドを大切にすること。「最近話題になっているから試してみて」というのも立派な贈る理由になると思います。なぜこれを選んだのか説明できることを大事にしましょう。

Q2 「ありきたりではない贈り物」のおすすめは?

 “ありきたり”を、よくもらうもの、自分でも買うものと仮定して考えてみましょう。「ありきたりではない贈り物」は、珍しいものを探すことではなく、贈る相手の生活にすでに組み込まれているもの、使う習慣があるもののなかから、デザインのよいもの、素材のよいものなどを選ぶようにすると、大きく外すことはなく、記憶に残る贈り物になるでしょう。
 また、自分では買わないけれど、もらうとうれしいもの、例えば天然素材のルームソックス、ちょっと上等なハンドソープなど。自分で買うと実用的なものになりがちなアイテムも、普段買わないぜいたくなものであれば、ありきたりではない贈り物になると思います。

Q3 贈り物にトレンドはある?

 ここ数年で大きく変わったのは、何を贈るかというよりも、なぜ贈るかということを考えるようになったこと。以前はお中元、お歳暮といった慣習で贈る場面が多かったのですが、最近はお世話になったから、頑張っているから、元気を出してほしいからなど、個人的な理由で贈る人が増えました。義務や形式のギフトよりも気持ちを重視する流れになっています。住所を知らないSNSの友だちに対して気軽にプレゼントを贈れる「LINEギフト」や、「eギフト」などのサービスが広がって、贈り物が日常のコミュニケーションツールになってきたのも大きな流れです。選択肢が幅広くなった半面、モノ選びに失敗したくないという気持ちも強くなっていて、有名ブランドの品や、口コミ評価の高いものに、人気が集まる傾向もあります。

Q4 インターネットで商品を探すときのコツは?

 相手の趣味や好きなものだけでなく、そこにプレゼントやクリスマスプレゼントといった言葉をかけ合わせて検索してみましょう。例えばコーヒー好きの人へのプレゼントを探す場合、ただ「コーヒー」で検索するより、「コーヒー好き プレゼント」として検索すると、小規模でもこだわりのあるブランドのサイトがヒットしたり、記事数が絞られたりして選びやすくなります。
 注意点としては、口コミに惑わされすぎないこと。SNSのコメントのなかには、偏った考えの意見もありますし、だれにでも当てはまるものではありません。

Q5 広い世代に喜ばれる贈り物ベスト3は?

 ひとつ目は、いわゆる“消え物”といわれる食べ物や飲み物。消費するものなので、贈られる側の心理的ハードルが低いのが特徴です。とくにおすすめは、日々の食卓を少し豊かにしてくれるもの。味だけでなくラベルやパッケージのデザインで選ぶのもいいかもしれません。
 ふたつ目は、季節の悩みを解決するアイテム。寒さや暑さに対する悩みは、年齢や性別を問わず、だれにでも共通するもの。そうした悩みを緩和するプレゼントは喜ばれます。冬だったら体を温めてくれるドリンクなど。グッズとしてはブランケットや靴下、手袋などもいいでしょう。
 3つ目は、疲れをいやすリラックスアイテム。くつろぐときに使うマッサージアイテムや入浴剤など、自分のためには買わないけれど、上質なものをもらうとうれしい品。相手の身体のことを思っている、というメッセージも一緒に伝えましょう。

Q6 サプライズの実例などがあれば教えてください。

 モノではなく、体験を贈るギフトがあります。体験は、贈られた側が収録されている内容から選べるようになっていて、インドア、アウトドアと多彩。いままでチャレンジする機会のなかったコトに挑戦できます。
 体験ギフトのなかにはレストランでの食事や旅行なども。もらった瞬間はもちろんうれしいのですが、どのプランにしようかと選んだり、予約してからどんな服を着ていこうか、その前後の予定を考えてみたり……。旅行や食事そのものだけでなく、そのときの写真を見るなど、思い出に浸ることもでき、楽しみが長く続き、記憶に残ります。

Q7 本当に喜ばれる贈り物とは?

 相手の状況に寄り添い、日常の悩みや困っていることをサポートできるような品が発見できたら、本当に喜ばれる贈り物になるでしょう。また今後、長く付き合っていきたい相手なら、自分の好きなものや感動したものを贈るのもおすすめです。贈り物は単なるモノのやりとりではなく、自分の価値観や感性を相手と共有する行為でもあります。自分のことを知ってもらうことで、関係性が深まるきっかけにもなるでしょう。

教えてくれたのは……

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河野ひろこ氏

こうのひろこ ギフトコンシェルジュ、ギフトコンサルタント、コンテンツライター。看護師時代に培ったホスピタリティを生かし、「人となり」を想像したプレゼントの見立てを得意とする。ギフトコンサルタントとして贈り物にまつわる悩みに寄り添い、新しい時代のギフト文化を研究。子育てに奮闘しながらも、街歩きとショップ巡りを10年来ライフワークにしている。

取材・文/土井ゆう子 写真/PIXTA

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