日本から飛行機で約7時間のインドネシア・バリ島は、インド洋に浮かび、熱帯の森に抱かれた美しきリゾートアイランド。この楽園のような地を旅する楽しみといえば、圧倒的な非日常感を味わえるホテル滞在だろう。

　「アヤナ バリ」は、バリ島南部の街・ジンバランにあるラグジュアリーリゾート。コバルトブルーの海に臨む約90ヘクタールの敷地には、コンセプトの異なる4つのホテル、約30のレストラン＆バー、スパがあり、リゾート内で一日中過ごしても飽きることがない。
　ハイエンドな滞在を体験するなら、ぜひオーシャンビューのプライベートヴィラを予約したい。藁葺（わらぶき）屋根の東屋（あずまや）のある専用プールに、クリフトップからの眺望、バリ島の伝統文化を取り入れた室内装飾……。そのどれもが究極のいやしとやすらぎを約束してくれる。
　滞在中に外せないのは、「アヤナ スパ」でのトリートメント。トロピカルガーデンに点在する施術室で、伝統のバリ式マッサージを受けることができる。ゆっくりとしたリズムのハンドマッサージで筋肉をほぐし、血行を促進。アロマオイルの香りでヒーリング効果も得られ、心身ともに整うこと間違いなしだ。ジェットバスや泡風呂などでマッサージ効果が期待できる、タラソテラピープールを利用することも忘れずに。
　日没時は、オーシャンビューのダイニングやバーで、夕日を眺めて過ごす。「キシック シーフードバー＆グリル」では、バリスタイルのシーフードバーベキューを、崖の上に立つ「ロック バー」では、雄大な海のパノラマとともにカクテルを楽しもう。2024年には、バリ島の文化を紹介するミュージアム「サカ美術館」も新設された。

アヤナ バリ

　バリ島有数の高級保養地・ヌサドゥアで人気を博すのは「ジ・アプルヴァ・ケンピンスキ・バリ」。バリ・ヒンドゥー教の総本山、ブサキ寺院を模した建築デザインで、高台に位置するロビーとプールエリアが250段の階段で繋がる。棚田をイメージした階段状の敷地に客室が点在し、壮大な空間が訪れた者を魅了する。全長約60メートルのインフィニティプールは、穏やかなヌサドゥア・ビーチの景観に溶け込むよう。
　475室あるゲストルームは、グランドデラックスルームにスイートルーム、レジデンシャルヴィラがあり、すべてのスイートとヴィラにはプライベートプールを完備する。さらにスイートの宿泊ゲストは崖の上にあるオーシャンビューのクリフ・ラウンジを利用でき、スイート限定の朝食やドリンクのフリーフローなど、特別なサービスを受けることができる。
　客室デザインは世界的に著名なインテリアデザイナーが手がけていて、バリ島の伝統とクラフトマンシップ、現代性が融合する洗練された空間。木材をふんだんに使い、伝統の織物などファブリックをアクセントに取り入れている。
　オーシャンビューの「アプルヴァ・スパ」は、伝統楽器ガムランの音色やお香の香りを取り入れた、五感でいやされるスパ。「外面と内面の美しさの調和」を意味する古代ジャワの哲学をコンセプトとし、身体の内側から磨かれるトリートメントを体験できる。ホテル内には、ミシュランスターシェフレストランも。サンスクリット語で“比類なき唯一の存在”を意味する「アプルヴァ」の名のとおり、ここでしかできないラグジュアリーな体験がかなう。

ジ・アプルヴァ・ケンピンスキ・バリ

取材・写真・コーディネート／野嶋姫佐（Mediabox Bali）　文／若宮早希

●取材時期：2024年11月中旬
※掲載内容は時期や天候、施設の諸事情により変更となる場合があります。